Hala Tashkandi
リヤド: サウジアラムコの社長兼CEOであるAmin Nasser氏は、木曜日にリヤドで行われた授賞式で、石油業界は新型コロナウイルスの感染拡大による影響からの回復を見せており、「最悪の時期は脱した」と語った。
Nasser氏は「石油需要が落ち込んだ4月は、我々の業界にとって最悪の月だった。この業界におけるこのような大幅な落ち込みはかつて見たことがない。しかし、最悪の時期は脱したと思われる。現在は回復へと向かっている」 と、今年、毎年恒例のChemists’ Club Kavaler賞を受賞した後に語った。
石油化学産業におけるナセルの業績を称えるこの賞は、12月3日のバーチャルイベントで発表され、アラムコの戦略、展望、主要な業界動向について当局者との議論も含まれていた。
受賞したNasser氏は、サウジアラムコの従業員を称賛し、この名誉を彼らと共有したいと話した。
「サウジアラムコの何千人もの男女を代表し、この賞を受賞したことを誇りに思う。彼らは、今までの人生で経験したことのないような年を迎えながらも、大きな決意と回復力を見せている。これは間違いなく彼らの賞でもある」と彼は話す。
炉辺談話の中で、Nasser氏はサウジアラムコで現在進行中のプロジェクトについて話した。
「新型コロナウイルスの影響により様々な課題があるにもかかわらず、アラムコでの我々の仕事は進行している。化学製品を扱う、より大きな企業になるために、我々はこの王国内や世界中のプロジェクトに向けた長期戦略を追求し続けてきた。実際、我々が成し遂げた発展は、アラムコの将来に向けた大きな変革の始まりにすぎない」と彼は話す。
式典に先立つ声明の中で、ICISケミカルビジネス出版のグローバルエディターであるJoseph Chang氏は、Nasser氏の業績を称えた。
「サウジアラムコのCEOであるAmin Nasser氏は、690億ドルのSABICの買収、世界中のメガプロジェクトの建設、原油から化学薬品を作り出す技術の開発など、石油化学に大きな発展をもたらした。アラムコのプロジェクト活動のレベルは、どんな企業からしても前代未聞だ。そのグローバルな野心と石油化学への投資により、今後数年間、業界に新風を巻き起こすだろう」と彼は話す。
ニューヨークの民間組織であるChemists’ Clubは、あらゆる分野で働く研究者や産業化学者に会員資格を与えている。
このKavaler賞は、ヨーロッパおよび北米以外の受賞者に贈られるのは初であり、「卓越した業績」に対して授与された。
受賞者を選ぶ際には、収益性、革新、買収活動、環境および社会問題への取り組みが考慮される。
投票は、ICISケミカルビジネス誌に掲載された、最も良い影響を与えた業界リーダーの世界ランキングである、ICIS Top 40 Power Playersの受賞者の同輩によって行われる。
過去の受賞者には、LyondellBasell CEOのBob Patel氏、BASF CEOのKurt Bock氏、Ineos会長のJim Ratcliffe氏、Dow Chemical元CEOのAndrew Liveris氏、LyondellBasell元CEOのJim Gallogly氏、PPG元CEOのCharles Bunch氏がいる。