
日立製作所が海外家電事業をトルコ家電大手アルチェリクに売却する方針を固めたことが14日、分かった。持ち分の6割を約3億ドル(約310億円)で売却し、共同で事業を進める。欧州や中東市場に強みを持つ同社と組むことで、収益力を強化する。
日立は週内にも発表する。傘下の日立グローバルライフソリューションズ(東京)の海外事業について持ち分の6割を売却する。日立ブランドを残した上で、アルチェリクの販売網や購買力を生かし、競争力を高める。国内事業については引き続き維持する。
海外の家電事業は、中国勢の台頭などで競争が激化している。日立は2022年3月期のグループ全体の連結営業利益率を10%超にする目標を掲げており、20年3月期で4.9%にとどまる家電事業の利益率改善が課題となっていた。
日立は15年、海外空調事業の持ち分の6割を米国企業に売却し、共同で事業を展開している。
JIJI Press