
工場活動の緩やかな回復の兆しで、11月の日本の工業生産高は上昇して6か月連続の増加となった模様だが、最近になって新型コロナウイルス感染者が再び増加しており、今後の見通しは不透明であることが、ロイターの調査で金曜日に判明した。
月曜日の午前8時50分(グリニッジ標準時の日曜日23:50)に発表される予定の経済産業省データは、11月の製造業生産高が前月から1.2%増で、10月の3.9%増から減速となる模様であることが、ロイターが17人のエコノミストに実施した調査で明らかとなった。
日本の製造業生産高は、自動車、IT関連製品、資本財の世界的な需要に支えられ、今年初めのパンデミック関連の景気後退から回復基調にあるが、一部のアナリストは見通しが不透明であると述べた。
農林中金総合研究所の南武志チーフエコノミストは、欧米での新たなウイルス感染によって、現地の経済活動が停滞していると語った。
米国の自動車販売は減速し、パンデミック前の成長路線への中国経済の回復は成り行き次第となっており、これが日本の製造業生産高に蓋をするであろうと同氏は述べた。
「こういった状況から、12月と1月の日本の工場活動は一進一退となるでしょう」と付け加えた。
世界第3位の経済大国は、輸出の増加と民間部門の消費回復に支えられ、第2四半期の新型コロナウイルによる深刻な不振から立ち直ってきている。
しかしアナリストは、日本や他国における最近のコロナウイルス感染者の再増加によって、回復はささやかなものになるかもしれないと懸念している。
ロイター