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ルシード・モータース、サウジアラビアでの存在感を拡大、販売店の出店場所を探す

サウジアラビアのパブリック・インベストメント・ファンドが一部出資するカリフォルニアの電気自動車(EV)メーカー、ルシード・モータースのCEO、ピーター・ローリンソン氏。(提供写真)
サウジアラビアのパブリック・インベストメント・ファンドが一部出資するカリフォルニアの電気自動車(EV)メーカー、ルシード・モータースのCEO、ピーター・ローリンソン氏。(提供写真)
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02 Jan 2021 09:01:19 GMT9
02 Jan 2021 09:01:19 GMT9
  • PIFが出資するアメリカの自動車メーカーがサウジアラビアの太陽光発電能力の開発への貢献に意欲を示す
  • ローリンソン氏は、サウジアラビアのPIFによる10億ドルの出資は、同社が手頃な価格で効率的かつ持続可能な乗り物を製造するというより大きな展望を持って前進することを可能にするために「不可欠な」ものだと述べた

Ray Hanania

シカゴ:サウジアラビアのパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)が一部出資するカリフォルニアの電気自動車(EV)メーカーのルシード・モータースはサウジアラビアで販売店を出店する場所を探していると、ピーター・ローリンソンCEOがアラブニュースに語った。

この最先端ハイエンドEVの製造業者は昨年(2019年)アリゾナ州の製造センターの建設に着手し、2021年春に最初の車両のフル生産を開始することが予定されている。

多くの人がルシードをテスラと比較しているが、ローリンソン氏はルシードをメルセデス、BMW、ポルシェといった伝統的な高級車メーカーに対抗する最初のEVと呼んでいる。ルシードは、より航続距離が長く、テスラの電圧能力と比較して約2倍の電圧を実現する、より手頃な価格のモデルを提供する予定だと同氏は述べている。

ローリンソン氏は、サウジアラビアのPIFによる10億ドルの出資は、同社が将来的にガソリン車を置き換える手頃な価格で効率的かつ持続可能な乗り物を製造するというより大きな展望を持って前進することを可能にするために「不可欠な」ものだと述べた

「私たちは同じものを目指しており、中東とサウジアラビアでPIFと協力して何か素晴らしいことをしようとしています。それはビジョン2030が目指すものと高いレベルで一致しており、サウジアラビア経済の化石燃料への依存度を実際に減らすことができるでしょう」とローリンソン氏は述べた。

「太陽光は石油よりも長い時間将来世代に貢献すると思います。ルシードテクノロジーズが提供可能で、当社の自動車や自動車技術に関連するエネルギー貯蔵ソリューションを使って太陽光を活用することができれば、サウジアラビアで何か大きなことを成し遂げられるでしょう。そして近々、こういった計画に関する発表ができればと考えています」

サウジアラビアのパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)が一部出資するカリフォルニアの電気自動車(EV)メーカーのルシード・モータースは、昨年(2019年)アリゾナ州の製造センターの建設に着手し、2021年春に最初の車両のフル生産を開始することが予定されている。(提供写真)

PIFは2018年9月にルシード・モータースへの出資を発表した。「急速に拡大する電気自動車市場に投資することで、PIFは長期的な成長機会に関与することができ、イノベーションと技術開発を支援し、サウジアラビア王国の収益と経済部門の多様化を推進している」と、同ファンドは当時の声明で述べた。

同自動車メーカーはまた、PIFと提携してサウジアラビアの若い人材を育成し、同社が開発している革新的な車両に触れる機会を提供している。「PIFは、サウジアラビアの持続可能な未来を発展させるために若者と積極的に関わることが正しいと強く信じている。2019年以来、ルシード・モータースとのインターンシップ・パートナーシップは、我々の経済で将来イノベーターとなる人材を訓練してきた」とPIFは9月2日のツイートで述べた。

サウジアラビアと同自動車メーカーの現下のパートナーシップに関して、同CEOは、同氏のチームが販売店を開くためにサウジアラビアでふさわしい場所を精査していると述べた。ルシードは高級EVを販売する店舗を「スタジオ」と呼んでいる。

「私たちはすでに場所を探しています。私の販売チームはちょうど候補地選定のサウジアラビア訪問から戻ってきました。そして作業は非常に順調です。うまく行けば、2021年の終わり、おそらく2022年の初めにサウジアラビアで販売店を開設できるでしょう」と同氏は話した。

ローリンソン氏は、主要な優先事項は手頃な価格と「航続距離の不安」に対する人々の懸念に対処することであると述べ、ルシードの車は1回の充電で517マイル(約832km)の航続距離があることに言及した。同氏は、ルシードがバッテリー性能の改善とバッテリーの小型化に一部焦点を当てた効率性改善と技術改善によってコストを削減すると述べた。

「重要なことは、効率を通じて航続距離を達成することです。つまり、一定のエネルギー量でどれだけ遠くまで行けるかということです。これは、ガソリン車で1ガロンあたり走行可能なマイル数のようなものです。それを測るのに最適な基準は、1キロワット時あたり走行可能なマイル数です」と同氏は説明した。

「私たちは1キロワット時あたり4.5マイル(約7.2km)以上を達成していますが、これは驚異的なことです。これが私たちの技術の水準です。バッテリーパックの大きさだけではなく、当社の技術によって500マイル(約805km)以上の航続距離を達成しています。これには大きな違いがあります」

同氏は、コストが1台25,000ドルまで下がり、20世紀の転換期に最初のガソリン車が発売された後のガソリンスタンド建設ブームのようにEVの充電ステーションが普及する時代を想定している。現在のルシードエアのモデルは、6万9,900ドルから16万1,500ドルの間で販売されている。

ローリンソン氏は、以前勤めていたテスラが、個人や企業の乗り物として市場の注目をEVに集めたことについて、「素晴らしい仕事をしてきた」と述べた。

「彼らはここでは優位な立場にあります。私を驚かせ、失望させたのは、伝統的な自動車会社や他の自動車業界の企業が、この挑戦を受けてバトンを受け取り、前進することに消極的なことです」とローリンソン氏は述べ、ルシードはテスラと競合していないことを強調した。「実際にはテスラと直接競合しているとは思っていません。しかし、多くのメディアはそのように表現したがります。それについてはやむを得ないことがあります」

「今、テスラは競争相手の6年先を走っています。そして、ルシードはこの挑戦に立ち向かうことを運命づけられています。それは私たちがここにいる理由の1つであり、私が私の仕事をしている理由です」

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