Frank Kane
ドバイ:OPECプラス加盟国が石油産出量レベルについて合意に達しなかったことを受け、月曜日の世界の石油価格は下落した。
サウジアラビアとロシアが主導する生産者同盟の加盟国の大多数は、新型コロナウイルスの感染拡大による経済的影響が新たに懸念される最中の供給増加の提案を拒否した。
グローバルベンチマークであるブレント原油は、OPECプラスが合意に達しなかったことが明らかとなり、直近の高値から下落した。会議の代表団によると、ロシアとカザフスタンは来月から生産量を1日あたり50万バレルに増加することを求めたが、残りの23カ国からなる連盟は、経済指標が改善するまで増加を遅らせたい意向だ。
会議は本日再開され、合意に至るとの楽観的な見方がされている。「我々の努力は継続され、合意に近づいている」と、エネルギー当局者の1人がアラブニュースに語った。
サウジアラビアのエネルギー大臣であるAbdul Aziz bin Salman王子は、原油価格の上昇とワクチンによる景気回復への期待に反し、OPECプラスグループに注意を促したうちの1人だ。
「一連の会議の進行に水を差すというリスクを冒しても、私は注意を促したい。この病気の新たな変異種は、気がかりであり予測不可能となっている」と大臣は話す。
「我々が達成したすべてのことを、わずかな期間の幻想的な利益のために危険にさらしてはいけない」
関係者によると、生産量の増加を遅らせるよう求めた国としては、UAE、クウェート、イラク、ナイジェリア、アゼルバイジャンが挙げられる。
石油アナリストは、昨年3月のロシアとサウジアラビアの対立が繰り返されることへの懸念を軽視した。この対立により、新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済に影響を与えたと同時に、石油生産量は急増する形となった。「現在、市場ダイナミクスは完全に変化した」とある人は話す。
ブレント原油は、その日の早い段階に、一時2020年3月以来の高値となる53ドルを付け、51.15ドルで取引を終えた。