
ソフトバンクは26日、宮川潤一副社長兼最高技術責任者(55)が4月1日付で社長兼最高経営責任者(CEO)に昇格する人事を発表した。宮内謙社長兼CEO(71)は代表権のある会長に、孫正義会長(63)は創業者取締役に就く。子会社ZホールディングスとLINEが3月に経営統合するのを機に、体制を改める。
宮川氏は技術領域の統括責任者として、米携帯電話大手スプリント(現TモバイルUS)の再建を主導し、高速大容量規格「5G」事業などを推進した。宮内氏は、主力ブランドの「ソフトバンク」や格安の「ワイモバイル」を通じて顧客層を拡大。ヤフー(現Zホールディングス)を子会社化し、決済サービスなどでも収益を伸ばした。
通信業界は菅政権による携帯電話料金の引き下げ要請を受け、価格競争が激化。契約者数の大幅な増加が見込めない中、5G活用や非通信分野での成長を急いでおり、ソフトバンクは新体制の下でこれらの課題に取り組む。
宮川 潤一氏(みやかわ・じゅんいち)花園大文卒。00年名古屋めたりっく通信(現ソフトバンク)社長、03年ソフトバンクBB(同)取締役、ソフトバンク専務を経て、18年4月副社長兼最高技術責任者。愛知県出身。
JIJI Press