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「前代未聞の」年の後、サウジ政府が世界のエネルギーリーダーを招待予定

このシンポジウムでは、サウジのエネルギー大臣、アブドル・アジーズ・ビン・サルマン・ビン・アブドルアジーズ皇太子が演説することになっており、石油生産に関して、サウジがどのような立場を取るのかを知りたい世界のエネルギー産業は、このサミットを注視するだろう。(IEF.org/資料写真)
このシンポジウムでは、サウジのエネルギー大臣、アブドル・アジーズ・ビン・サルマン・ビン・アブドルアジーズ皇太子が演説することになっており、石油生産に関して、サウジがどのような立場を取るのかを知りたい世界のエネルギー産業は、このサミットを注視するだろう。(IEF.org/資料写真)
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17 Feb 2021 12:02:00 GMT9
17 Feb 2021 12:02:00 GMT9
  • 最重要議題は、新型コロナウイルス感染症の影響と変化する世界のエネルギー政策だ

フランク・カネ

ドバイ:世界的なエネルギー産業の指導者たちが、エネルギー史上最も激動の年の後に、前進する方法を議論するために、リヤドで国際エネルギーフォーラム(IEF)主催のヴァーチャル形式のシンポジウムに集まる予定だ。

「エネルギーの需要・供給バランスに、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のパンデミックが与えた影響は、エネルギー市場の歴史からしても前代未聞のことだ」と、エネルギー展望の第11回目のシンポジウムの前に、IEFの報告書が述べていた。このシンポジウムは、国際エネルギー機関(IEA)、石油輸出国機構(OPEC)、ガス・再生可能エネルギーの企業体が参加している。

「COVID-19がもたらすエネルギー政策・市場の構造的な変化は、今まで目安としてきた今後のエネルギー需給の長期的なシナリオに影響を与えることとなるだろう」と、この報告書は付け加えていた。

IEFの使命は、主にOPECに代表されるエネルギー生産国と、IEAの傘下にあるエネルギー消費国との意見交換を容易にすることだ。

このシンポジウムでは、サウジのエネルギー大臣、アブドル・アジーズ・ビン・サルマン・ビン・アブドルアジーズ王子が演説することになっており、来月OPECプラス同盟の主要会合に先駆けて、石油生産に関して、サウジがどのような立場を取るのかを知りたい世界のエネルギー産業は、このサミットを注視するだろう。

OPECプラス参加国は、王国が突然行った産油量の日量100万バレルの自主削減が、3月末で期限切れとなるので、世界的な石油の減産幅を縮小するかどうかを話し合う予定だ。

OPECプラスのリーダーで、サウジアラビアのパートナーであるロシアは、石油需要の増加と価格上昇を踏まえて、減産幅の縮小に乗り気であると考えられている。

OPECプラス関係を担当しているロシアのアレクサンドル・ノヴァク副首相は、「この市場はバランスが取れており、私たちが今日目にしている価格は市況と一致しています」と述べた。

サウジアラビアはさらに注意深い立場を取り、このパンデミックがエネルギー需要を圧迫し続けているので、世界市場が今後も予測不能であると強調している。

IEFシンポジウムで注目の話題は、こうした見通しの不透明感だ。「迅速で包摂的な世界経済の回復は、さまざまな公衆衛生、マクロ経済やその他の変数が、国内外のエネルギー政策、持続可能な開発、気候変動対策目標をいかに促進するのか、ということに懸かっている」と、この報告書は述べていた。

この見通しにおいて、IEAと OPECの2つの主要な仮説は微妙に異なっている。IEAは2021年に国際経済の成長率を5.2パーセントと予測しており、OPECはもっと控えめに4.4パーセントと予想している。

巨大経済大国で、最も急成長しているエネルギー消費国のインドに関して、IEAは2021年に9.3パーセントと著しく高い成長を予測している。これと比べて、OPECの予測は6.8パーセントだ。

エネルギー需要に関する仮説にも違いが生じており、OPECはIEAの予測と比較して、2020年により深刻な影響があり、液体燃料製品の回復もより遅くなると予測している。

このシンポジュウムは、石油の生産量が需要を満たせなくなる「ピーク」オイル需要の見込みや、パリ協定での気候変動対策目標の進展をはじめとして、中・長期的な世界のエネルギー問題も話し合うことになっている。

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