• 新型コロナウイルス感染症に伴う規制の影響にも関わらず、MUVI社は1月にKSA初のドライブインシアターをオープンした。

ハラ・タシカンディ

リヤド： サウジアラビア初の国内発映画館チェーンは日曜日、2021年に向けた8億2000万サウジ・リヤル（2億1860万ドル）の拡張計画を発表した。

MUVIシネマズは今後12ヶ月間で、サウジアラビアの主要8地域で23拠点を新たに立ち上げ、204スクリーン、22,872席を追加し、全国で307スクリーンにまで拡大する予定であるという。今回の拡張により、MUVIシネマズの総座席数は35,000席を超えることになる。

計画によると、まずリヤドに9拠点、ジッダに7拠点、タイフ、アルコバル、カーミス・ムシャイト、アル・ハルジにそれぞれ2拠点が新設される。また、ブライダとウナイザの両市にも、近日中に初のMUVI拠点がオープンする予定だ。

CEOのスルタン・アルホケイルは、2021年に向けた計画は、当初の目標を「はるかに上回る」と述べている。

「サウジアラビア王国全体での商機を見極めた上で、好調に伸びている興行成績と市場シェアを鑑み、自信を持って23の新拠点を発足させることとなりました。すべての拠点で、世界最先端の映画技術を導入します」と同氏は付け加えた。

MUVIが2020年に新設した8つのシネマコンプレックスは「好調」であるといい、今回の拡張を後押しした。

MUVIの声明では、さらに2023年と2024年には現在構想段階にある8つの拠点のオープンを予定している。これらの計画によれば、2024年末には600スクリーンを超える見込みであるという。

「投資額の総額は23億ユーロとなり、サウジアラビア人に5,000以上の雇用を創出することになります」と声明は述べている。

MUVIの2021年の事業拡大は、12月に発表したリヤドのデジタルメディアスタジオTelfaz11との戦略的パートナーシップを受けてのものである。同社は、主に中東・北アフリカ（MENA）の視聴者向けにアラビア語のコンテンツを開発・制作している。

このパートナーシップの下で、MUVIは、Telfaz11の各地域のコンテンツ制作者に同社のプラットフォームを提供することとなる。一方でTelfaz11は、MUVIの事業拡大に合わせて、同社のクリエイティブなサービスを提供する。

MUVI社は昨年、中東・北アフリカ地域の映画配給会社であるFront Row Filmed Entertainment社と提携し、Front Row Arabiaという新会社を設立した。

MUVIは、コロナウイルスのパンデミックの影響にも関わらず、事業を拡大し続けている。1月にはリヤドに屋外型のシネマをオープンした。2018年に全国的に映画館が解禁されて以来、サウジアラビアとしては初のドライブインシアターとなる。

COVID-19に伴うロックダウンにより、2020年前半のほとんどにおいて映画館が閉鎖されていたが、同社のドライブインシアターは、必要な感染症対策が施され、快適で安全な自分の車から映画を楽しむ方法を顧客に提供した。

しかし同社は、同じく野心的な拡大計画を打ち出しているサウジアラビア王国の他の映画産業の大手企業と競争を余儀なくされている。

世界最大の映画興行会社であるAMC Entertainment Holdingsは、2024年までに50拠点に拡大する計画の一環として、2020年12月にサウジアラビアで6番目となる映画館をオープンした。

特にAMCは、サウジ・エンターテインメント・ベンチャーズと合同でサウジ・シネマ・カンパニーを設立したことで知られる。サウジ・エンターテインメント・ベンチャーズは、公的投資基金により、エンターテインメント分野の投資・開発部門として設立した企業である。

UAEを拠点とするVOX Cinemasもまた、拠点の新設に乗り出している。2023年までにサウジアラビア全土に600スクリーンを建設するという20億サウジ・リヤルの投資計画に沿って、タブク市とヘイル市に初の映画館をオープンした。