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ロンドン:サウジのメガシティ開発プロジェクトは、タブーク・フィッシュ・カンパニーとの契約に署名した。この契約には、魚卵7000万個の生産能力を持つ養魚場の計画も盛り込まれている。これにより、ここはMENA地域で最大の養殖場となる予定だ。
アブドゥラマン・アル・ファドリー環境・水資源・農業大臣が立会いの下で署名されたこの契約は、国内の養殖業の生産量を拡大させ、次世代テクノロジーを採用することになる。
また、これには紅海で魚類の国内生産性を高めることも盛り込まれており、2030年までに水産養殖の漁獲高を600,000トンに拡大する王国の目標達成の取り組みに寄与することになり、サウジは持続可能な水産養殖の草分けとなっている国々の最前線に立つことになる。
ナショナル・フィッシャリー・デベロップメント・プログラムのCEOを兼ねるアリ・アル・シャイキ水産総局長は、NEOMのような大企業が関与することで、この契約は養殖業投資の抜本的な転換点となると述べた。養殖業は経済成長の観点から言えば、この国の国内総生産を押し上げ、食糧安全保障達成に貢献するので、最も見込みがあって効果的な産業の1つだ、と同局長は付け加えた。
NEOMのナドミ・アル・ナスルCEOは、この契約が紅海で魚類の国内生産性を高めることに寄与すると述べ、ライフサイクルを通して、そして何世代にもわたって、魚類の品質を向上させるために、継続的な研究開発を要請した。
稚魚の養殖場を特定したり、紅海で要求される漁獲バランスを取ったりするために計画される緊急措置実施のために、遺伝子研究も利用される、と同CEOは付け加えた。
タブーク・フィッシュ・カンパニーのナセル・アル・シャリフ会長は、この契約が近代的な養魚場の開発を目指すことで、この地域社会に雇用機会をつくれるばかりか、NEOMに世界的なテクノロジー企業を誘致できると述べた。これにより、「総合的な新ビジネスのチャンスを私たちは提供できるのです。こうしたチャンスは弊社に、そしてNEOM地域や、それ以外の地域に追加価値をもたらすので、良い影響を与えます」と、同会長は付け加えた。
水産養殖部門は世界で最も急成長している食品部門であり、海洋食品の世界の総生産量の現在50パーセント以上に相当する。
王国は今から2030年までの間に、海洋食品の消費が毎年7.4パーセントずつ増加すると予測している。水産養殖の持続可能な成長はこの需要を満たすばかりか、野生の漁獲資源へのプレッシャーも緩和することにもなる。漁獲資源はこの地域でも世界的にも、乱獲の結果、とてつもないプレッシャーにさらされている。