




カルドン・アザリ
東京:日本企業ispace(アイスペース)の創設者兼CEOである袴田武史氏は、UAEと提携し両国間初の月面ミッションを開始することに期待していると語った。
「これは弊社、日本、アラブ首長国連邦の先駆けとなるプロジェクトだ」と袴田氏」は東京のオフィスでアラブニュースジャパンに独占的に語った。
アラブ首長国連邦の月面ミッションは、ispaceにより開発されたローバーを月に送ることを目的としている。この日本企業はまた、月の軌道から月面にローバーを輸送する着陸船と、月面での無線通信技術を供給する。
この最初のミッションは2022年に開始予定だが、袴田氏は正確な時期を公表することはできないと述べた。
エミレーツ月面ミッションは、他宇宙機関や商業顧客に月面輸送サービスを提供するispaceの計画の一部である。
「このUAEの月面輸送サービスはまだ始まったばかりだ」と袴田氏は説明した。 「弊社のビジョンは、宇宙ミッションを宇宙空間に拡大することである。月面サービスで資源、特に水資源を利用開始したいと考えている。」
日本の航空宇宙企業の核となる使命の1つは、水を水素と酸素に変換して、宇宙船の燃料にすることである。
「このような宇宙での資源利用は、地球上でも持続可能な生態系の鍵となる」と袴田氏は付け加えた。
ispaceは日本政府と関係があり、その株主の一部には日本政策投資銀行が含まれる。
政府関連の金融機関はispaceに投資しており、将来の月面ミッションで宇宙航空研究開発機構(JAXA)を支援することも望んでいる。
アラブ首長国連邦との協力は、袴田氏が数年前に初めて湾岸諸国を訪れ、ispaceがローバーを展示したカンファレンスに出席した際始まった。
「長年の継続的な議論と協力を通じて、我々はこの合意に達した」とCEOは語った。「弊社は地上でUAEと良好な宇宙関係を築いてきたと言える。」
袴田氏は、宇宙活動は最近、政府ベースからより商業的な活動へと移行しており、月面活動はより商業化されるだろうと述べた。「これは将来的なより多くのビジネスチャンスを意味し、UAEがその一部になることを願っている」と氏は述べた。
アラブ首長国連邦の「ホーププローブ」のようなプロジェクトを考慮して、袴田氏は「この月面車は宇宙で非常に特別な二国間協力とみなせる。このプロジェクトの展望は大きい。我々はこれをサクセスストーリーにしたい」と語った。
「UAEはアラブ諸国で唯一、宇宙プロジェクトを先駆けており、将来的には他のアラブ諸国との機会が増えると予想している」と、ispaceの創設者はアラブニュースジャパンに語った。
エミレーツ宇宙技術者との会合は定期的に行われているが、必ずしも「対面」レベルに限定しない、と袴田氏は説明した。
2010年に設立されたispaceは東京を拠点としており、宇宙資源の利用を解き明かし、地球と月の間に持続可能な生態系を確立するために、現在は主に月探査に重点を置いている。
ispaceの創設者兼CEOとして、袴田氏はジョージア工科大学で航空宇宙工学の修士号を取得し、次世代の航空宇宙システムの概念設計に携わった。2010年から経営コンサルティング会社に勤務しながら、Google Lunar XPRIZEコンペティションのファイナリストの1つである日本チームHAKUTOを率いるためにパートタイムで勤め、チーム経営を株式会社ispaceに変更した。