
リナト・ガイヌリン
タシュケント:ウズベキスタンのタシュケントで開催されたイスラム開発銀行(IsDB)の年次大会で、総額12億ドル相当にのぼる約30の財政合意がイスラム開発銀行と10のメンバー国との間で調印されたとムハンマド・アルジャセル頭取が発表した。
この合意によって、医療(COVID-19 および予防接種)、水と衛生、農業、運輸交通、エネルギー、食糧安全保障、イスラム金融、中小企業などの分野におけるプロジェクトに対する資金提供が約束された。この資金のうち3億3千万ドルがウズベキスタン共和国へ割り当てられる、とアルジャセル頭取が閉会の挨拶で述べた。
「パンデミックによってIsDBメンバー諸国の開発状況が大幅に変ってしまったことを踏まえ、将来を見据えた次のような三つの主なテーマが検討された:(i) COVID-19からの回復の推進 (ii) 増大する貧困に取り組み、回復力と繁栄を構築 (iii) メンバー諸国におけるグリーンな経済成長の促進」とアルジャセル頭取が述べた。彼はサウジ中央銀行の前頭取で、7月にIsDBの現在の役職に任命されている。
タシュケントで立ち上げられたイニシアチブの中にはエコノミック・エンパワーメント・ファンド・フォー・ウズベキスタン(EEFU)の1億ドルも含まれており、これは34,000 社の極小および中小企業を対象としている。同基金の金額は最大5億ドルまで増大する可能性がある。
9月3日のIsDBの発表によると、初期資金1億ドルのうちの35%をウズベキスタン政府が供出、20%をIsDBが出資、残り45%は主にサウジアラビアの投資家たちが出資するという。
46のメンバー諸国から4,100 名以上の参加者が今年のIsDB年次大会に出席し、27の国際的・地域的提携団体もこの対面会議に同席した、とアルジャセル頭取は言う。
彼によると、IsDBは16のウェビナーを開催し、100カ国以上から6千名以上の参加者と150名の講演者が出席したという。