
大手携帯電話会社のKDDIがインターネット交流サイトの米フェイスブック(FB)と、現実空間にコンピューター映像を重ね合わせる拡張現実(AR)を活用したスマートフォン向け商品販売システムで連携することが25日、分かった。高速・大容量の次世代通信規格「5G」商用化を控え、FBが持つARや仮想現実(VR)のノウハウを多様なコンテンツ開発に生かす。
アパレルやドラッグストアの店舗内で商品をスマホカメラに収めると、FB傘下の写真共有アプリ「インスタグラム」画面で、自分の画像と重ねた試着イメージや化粧品に合わせた表情の変化などを高精細にチェックできるようになる。来年1月にも特設の体験店舗を設ける方針だ。
現行4Gの最大100倍に達する5Gをめぐっては、KDDIとソフトバンクが来年3月の、NTTドコモが来年春のサービス開始を控えている。ARや、映像の中に入り込んだような感覚を味わえるVRは、ゲーム用途以外に商品設計・訴求をはじめ多分野への波及が見込まれており、通信インフラ各社は外部連携により競ってコンテンツ強化に乗り出す見通しだ。
JIJI Press