
ムハンマド・アブザイド
カイロ:エジプト当局は、中国のシノバック・バイオテック(科興控股生物技術)社開発によるコロナウイルス用ワクチンの国内製造の成功に続き、米国のモデルナ社とエジプトでのワクチン製造について協議している。
エジプト保健・人口省のハリド・ムジャヒド局長兼公式報道官は、複数のワクチンを使ってエジプトへの供給を確保し、新型コロナにより効果的に対処するため、エジプト当局とモデルナ社との間で協議が行われたと明らかにした。
協議の中では、モデルナ社のワクチンをエジプト国内で製造する方法についても話し合われたという。
ムジャヒド報道官によると、エジプトのハラ・ザイード保健相は、モデルナ社のワクチンの国内製造は同国のVACSERA社の工場で行いたいと考えているとのこと。
一方モデルナの代表者は、同社がワクチンの新ロットをエジプトに供給し、またワクチン生産に関する開発計画の最新情報をエジプト当局に提供する用意があることを明言している。
ザイード保健相は、エジプトはシノバック社のワクチンを年間10億回分以上生産する予定で、これにより同国は「アフリカ・中東で最大のワクチン生産国」になると述べている。
ザイード保健相によると、シノバックのワクチンを製造する中国企業との合意に基づき、カイロにある2つの工場が生産を引き継ぐことになっている。そのうちの1つの工場では、年間2億回分以上のワクチンが生産される予定で、この生産量だけで国内での必要量をカバーできるとのことだ。
さらに、もうひとつの工場では1日300万回分、年間約10億回分を生産し、アフリカ諸国への輸出も可能になるだろうとの見通しをザイード保健相は示している。