
ディーマ・A・クデイル
ジェッダ:サウジアラビアは、スタートアップ、またベンチャー企業への資金提供の面で、急速にグローバルな存在になりつつあると『500 Global』のCEOは述べている。
アラブニュースの独占インタビューに応じたクリスティン・ツァイ氏は、次のように述べている。「2020年は、スタートアップやベンチャー企業への資金提供、そして様々な重要ステークホルダーからの新規の資金調達や支援獲得という点で、サウジアラビアにとって本当に記録的な年でした」。
彼女は、サウジアラビアのフィンテック、eコマース、eヘルスなどの技術開発の進展について称賛した。
500 Global(旧称:500 Startups)は、カリフォルニア州シリコンバレーを拠点とするアーリーステージのベンチャーファンドおよびシードアクセラレーターである。
2012年にはサウジアラビアに最初の投資を行い、昨年には中東本部をリヤドに設立した。
「設立の理由としてこの地域には多くの優秀な創業者や才能あふれる人材がいるという事実があります」
「当初、多くの市場でキャピタルギャップが存在しましたが、過去10年間で資本が追いつき始めたことを実感しています。世界は全く変わりました。企業が成熟し始め、より多くの人々が技術関連ベンチャーキャピタルに関わりたいと思うようになりました。その結果、より多くの資本が市場に入ってくるようになったのです」と彼女は語る。
ツァイ氏は、サウジアラビアで最も有望な投資対象分野はフィンテックだと述べている。「私たちは、サウジアラビアがハイテクの主要なハブになることをとても楽しみにしています」と彼女は語る。
「フィンテックに関して、私たちは非常に多くの事業を目にしてきました。サウジアラビア国内だけでなく、広くMENA地域でも多数のイノベーションが生まれています。ただ、サウジアラビアのフィンテック、eコマース、eヘルスには特に興味を持っています。また、SaaS分野にもチャンスがあると見ています」
ツァイ氏は、自分の会社がスタートアップへの投資を検討する際に最初に見るのはチームだと言う。「私たちはチームをとても注意深く観察します、それは私たちにとって非常に重要なことなのです」
彼女は、投資会社は「潜在的な大きな価値」を求める傾向があるが、その価値は通常、最初の時点では明確ではないと述べている。ツァイ氏は、多くの投資家や共同投資家が、特定の国や地域でのネガティブな経験に基づいて決断を下し、その地域について一般化してしまう傾向があると述べている。
500 Globalはリスクを取ることは嫌っておらず、そのような一般論に基づいて判断することはないという。