
サラ・アルファイズ、ファハド・アブドル・ジャダエル
リヤド/ジェッダ:サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は11日、同国が世界の経済大国の上位15ヶ国入りを計画することで、サウジ経済が2030年までにSR27兆サウジリヤルの政府支出と投資を得る見込みであると述べた。
サウジは地域の経済成長を刺激するため、2030年までに12兆サウジリヤル(3.2兆ドル)を超える投資を行う予定で、一方の同国経済は今後10年間で政府支出を通じて10兆サウジリヤルを、また同時期に民間消費支出によりさらに5兆サウジリヤルを得る予定だ。
これは、2030年までに合計で27兆サウジリヤル(7兆ドル)の資金投入が行われることを意味すると、国営サウジ通信が報じた声明の中で、皇太子は付け加えた。
この資金は、ビジョン2030の目標達成への鍵となる国家投資戦略(NIS)の一環だと、皇太子は付け加えた。NISは、製造業や再生可能エネルギー、輸送・物流、観光、デジタルインフラ、ヘルスケアなどの重要部門を対象としている。
この戦略の別の目標として、2030年までにサウジアラビアを国際競争力指標の上位10ヶ国入りさせることがあると、皇太子は述べた。
皇太子は、12兆サウジリヤルのうち、シャリーク・プログラムの事業が5兆サウジリヤルを投入し、公的投資基金が3兆サウジリヤルを提供する予定で、残りの4兆サウジリヤルはNISが促進する投資から出されることを強調した。
今日、サウジは、国内外の民間投資家により多くの優れた機会を提供する新たな投資の時代に乗り出す。投資が、経済発展、多様性の確保、持続可能性、技術移転とローカライゼーション、インフラ開発、生活の質の向上、雇用機会、人材のスキルアップ、将来世代に繁栄のレガシーを残すことなど、ビジョン2030の野望や大志を我々が達成するための主要な道の1つであることに疑いの余地はない。
サウジアラビアのムハンマド・・ビン・サルマン皇太子
この戦略はサウジ経済の成長と多様化に貢献し、それが今度は、民間部門のGDP貢献度を65%に引き上げると共に、外国からの投資のGDPへの貢献度を5.7%に引き上げるなど、ビジョン2030の目標の多くを達成することになると、皇太子は述べた。
加えて、NISは、サウジのGDPに占める非石油輸出の割合を16%から50%に上昇させ、失業率を7%にまで減少させることになると、皇太子は付け加えた。
「今日、サウジは、国内外の民間投資家により多くの優れた機会を提供する新たな投資の時代に乗り出す。投資が、経済発展、多様性の確保、持続可能性、技術移転とローカライゼーション、インフラ開発、生活の質の向上、雇用機会、人材のスキルアップ、将来世代に繁栄のレガシーを残すことなど、ビジョン2030の野望や大志を我々が達成するための主要な道の1つであることに疑いの余地はない」と、皇太子は声明の中で述べた。
「我々は、多様で持続可能な経済によって改善された明るい未来に向けた取り組みを続ける。そしてこの戦略は、これを達成するために作られた道の1つである」。
皇太子は、投資は、サウジのビジョン2030の下での経済成長と持続可能な開発のシステムにおいて必要不可欠であり、極めて重要な要素であると指摘した。
この戦略は、2030年までに外国から流入する純直接投資額を年間3880億サウジリヤルにまで上昇させ、国内からの投資を年間1兆7000億サウジリヤルに至るまで増加させることを目指している。
これらの目標を達成することで、サウジの対GDP投資比率は、2019年の22%から2030年には30%に上昇し、これがサウジ経済の成長に貢献して、世界の経済大国上位15ヶ国入りすることにつながると期待されている。
ラジーン・キャピタルのモハメド・アル・スワイェドCEOは、次のように語った。「今のところ、政府支出がどの程度になるのか、詳細は明らかになっていないが、その数字は非常に大きく、私はとても野心的になっている」。
「この影響は追加支出によるものであり、その追加支出は今回、政府からではなく、民間部門からもたらされるのだ」と、同氏は付け加えた。