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自動車メーカーの供給不足が緩和され、日本の生産高は4ヶ月ぶりに増加

水曜日に発表された政府のデータによると、10月の工場生産高は前月比1.1%増となり、6月以来初の増加となった。(Shutterstock)
水曜日に発表された政府のデータによると、10月の工場生産高は前月比1.1%増となり、6月以来初の増加となった。(Shutterstock)
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30 Nov 2021 06:11:37 GMT9
30 Nov 2021 06:11:37 GMT9

日本の10月の工業生産高は4ヶ月ぶりに増加に転じた。これは、アジアの工場再開により自動車メーカーへの供給不足が緩和されたためであり、堅調な回復を遂げようとする輸出依存型の同国経済に明るい兆しとなっている。

増加幅は市場予想を下回り、世界的なサプライチェーンの混乱の影響が残っていることを示唆した。しかし、アナリストらは改善の兆しがあると見ている。

農林中金総合研究所のチーフエコノミスト南武志氏は「過去3ヶ月間自動車メーカーの生産台数の低迷が日本全体の生産量を押し下げていたが、状況は緩和されつつある」と話している。

政府統計によると、10月の工場生産高は前月比1.1%増で、6月以来初の増加となった。これは前月の5.4%の減少から転じて、ロイターの調査が予測した1.8%増に近い数字である。

経済産業省の発表によると、10月の自動車生産台数はアジアでの部品不足が解消されたことにより、前月比15.4%増と4ヵ月ぶりに増加に転じた。自動車メーカーが、化学、鉄鋼、電子部品・デバイスなどの分野の生産減少を補っている。

政府の調査によると自動車メーカーの35.8%増を筆頭に、11月の生産高は9.0%増、12月は2.1%増となる見込みで、ある程度の安定化が見込まれる。

経済産業省によると日本の工業生産高の15%を占める自動車メーカー(トヨタ自動車、本田技研工業を含む)は、今月初めに、12月の生産を通常に戻すと発表した。

南氏は、「他部門の生産予測が楽観的であるのに対し、自動車メーカーの生産計画は確実で堅実である」と話し、その理由として自動車メーカーのリーン生産方式が様々な自動車部品メーカーに影響を与えることを挙げた。

それでも、数ヶ月分の生産ロスを補うには2022年初頭までかかると同氏は考えている。

政府関係者は、自動車メーカーのこの計画はチップや部品不足の緩和を反映しているものの、新型コロナのオミクロン株に関連した影響を含め、企業のサプライチェーンへのリスクを警告している。

また、日本の10月の失業率は2.7%で、前月の2.8%から低下し3月以来の低水準となっている。また、求人状況を示す指数は1.15で、9月の1.16から低下している。

7月から9月の期間に経済が縮小した世界第3位の経済大国は、パンデミックによる緊急事態の制約が解除されたことにより消費が増加し、今期の経済成長率は年率5.1%になるとロイターの調査は予想している。

12月16日と17日に行われる日銀の金利見直しでは、超金融緩和政策に変更はないものの、新型コロナ対策のための融資プログラムを現在の2022年3月の期限を超えて延長するかどうかが決定される可能性がある。

南氏は、「2020年夏は自動車メーカーの生産量の急速な回復が鉱工業生産全体の伸びに寄与した。この状況が続けば、来年に向けて遅れを取り戻す生産計画により、日本の生産量は増加傾向に戻るだろう」と話した。

ロイター

 

 

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