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ラ・リストのトップに選ばれた日本人シェフは、自分は優れていないと語るが…

03 Dec 2019
2019年12月2日、パリでのフォトセッションでポーズをとる日本人シェフの須賀洋介氏(AFP)
2019年12月2日、パリでのフォトセッションでポーズをとる日本人シェフの須賀洋介氏(AFP)
Updated 03 Dec 2019
03 Dec 2019

AFP パリ

須賀洋介氏(43)は、自分はまだまだ優れたシェフではないと考えている。

しかし、統計から見える姿は異なる。

さっぱりとした表情の日本人シェフが、世界のあらゆる料理ランキングの中で最も科学的な「ラ・リスト」の最上位にいる。

須賀氏は、フランスのギー・サヴォワ氏、伝説的フード・アイコン、故・アンソニー・ボーディン氏の親友で、ニューヨークのル・ベルナルディンで働くエリック・リパート氏など料理の神たちとトップの座を共有している。

サヴォワ氏、リパート氏はミシュランで最高の3つ星を獲得しているが、須賀氏のSUGALABOはまだ星を獲得していない。20席の小さなレストランは、東京の麻布台エリアに、コーヒーハウスの裏に身を隠すように存在する。

ラ・リストは、世界トップクラスのガイド、新聞、ウェブサイトのレビューを一つにしたものなので、須賀氏の急浮上をさらに目立つものとした。

しかし須賀氏は、まだそのレベルには達していないと断言する。

「私にはまだ特製料理がないので、優れたシェフとは言えません」。AFPのインタビューで須賀氏はこのように語った。まったく謙遜ではないようだ。2日にパリで行われたラ・リストの祝賀会で彼が称賛を受ける少し前のことである。

フランスの偉大なシェフ、故・ジョエル・ロブション氏のアシスタントを務めた須賀氏は、これまでで最も高い評価を受け、ハードルも上がった。

須賀氏は「いつか優れたシェフになりたいです」とも語った。

しかし、いまはまだ探求の道半ばだ。

経済的な成功にこだわらない須賀氏は、毎月3〜4日は店を閉め、仲間とともに日本国内を旅し、新しい食材や生産者を探す。

旬に非常にこだわり、適切な時期に最高の食材を入手し、調理する。

「市場に行くのとは異なります。月単位ではなく、いまこの食材を使用すべき理由を理解することを心がけています」と彼は語る。

先月は、イカの一種を求めて能登半島へと向かった。そこで、ちょうど旬を迎えようとしていた、さまざまなレンコンに出会った。

「マデイラ・ワイン、フォアグラとともに煮詰めた野生のアヒルのシチューから詰め物を作り、それを揚げて、おろしたレンコンで包みます。現地に足を運んで農家の方と会わなければ、この料理を作ることはできなかったでしょう」

彼は決してそうは言わないが、SUGALABOが小規模であり徹底的に地元を重視していることは、ロブション氏の「右腕」として17年間世界を駆け巡ったことに対する反動のようなものにも見える。かつて須賀氏は25歳にして、東京にあるロブション氏の2つ星レストランで、100人のチームを率いる責任者を務めていたのだ。

「日本では年齢が非常に重要で、自分より年上の人に指示を出すのは簡単なことではありません」と須賀氏は話す。

しかし、口数が少ないロブション氏は、若い弟子である須賀氏の中に、強さと情熱をはっきりと見ていた。

「彼は長々とは説明してくれません。ただ見ているだけです。言葉はないのです」と須賀氏は振り返る。

「ロブション氏は私の親方です。たくさんのことを教えてくれました」。完璧なタルタルステーキの切り方と歯ごたえから、とてつもない技術を要する欠点のないビーフと貝のコンソメまで、さまざまなことを教わった。

 中でも、「お客さんが戻ってきてくれるように仕事をすることの大切さを学びました」

須賀氏は2014年にわずか5人の料理人とともに独立。現在、店の料理人は12人を数える。

「SUGALABOで何をすればいいのかわかりませんでした」と須賀氏は認める。「最もシンプルで本質的な、自分が食べたいと思う料理を作りたかっただけなのです」

こうして高級なフランス料理には背を向け、自分のルーツにさかのぼり、発見の旅に出ることとなった。18歳のときに去った日本という国の中で最高のものを探す旅だ。

「私はフランス料理を愛していますが、フランスで手に入るものと同じ食材がないと、自然なものと感じられないのです」

使わずに済ませることができないフランスの食材がある。フォアグラ、ワイン、トリュフだ。

「私はフランスで多くのことを学びました」。フランスの古典的伝統に鍛えられた3世代にわたるシェフ家系のもとに生まれた須賀氏は語る。

料理文化の「幸せな結婚」だとも彼は言う。

須賀氏は、2月に大阪のルイ・ヴィトンの新店舗に新しくオープンするレストランの責任者の職に、以前の同僚であるナガシマ・リョウ氏を誘っている。ナガシマ氏は、フランスで有名になった数多くの若い日本人シェフの一人だ。

「彼は私と一緒に働ける唯一の人なので、受け入れてくれました」と半分冗談で須賀氏は語る。

「私は、親方と同じで人に多くを求めます。そして、自分がしていることに多くの情熱と感情を注ぎ込むのです」

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