
ワッファ・ワエル
リヤド:サウジの首都リヤドは住民の3分の1が非サウジアラビア人というグローバルな都市であり、2030年までに世界トップテンに入る経済都市に変貌を遂げる計画が進行中であると、ファハド・アル・ラシード氏は述べている。
12月14日、博覧会国際事務局(BIE)において、リヤド市王立委員会の最高責任者であるアル・ラシード氏は、サウジの首都リヤドの急速に変わりつつある様子と進行中の開発を強調した。
最速の成長を遂げる都市
これは2030年万博開催に向けたサウジアラビアのキャンペーン開始の号砲だ。監督機関であるBIEが招集したバーチャル会議で演説したアル・ラシード氏は、1950年には人口15万人の小都市にすぎなかったリヤドが世界有数の急成長を遂げて、域内総生産2000億ドル超の大都市になったと述べた。
リヤドがこの地位を獲得したのがオイルダラーのおかげでないことは、リヤド経済がサウジアラビアの非石油部門GDPの50パーセントを占めることから明らかだと述べた。
開発プロジェクト
物語はまだ終わっていない、緒に就いたばかりだ、とアル・ラシード氏は付け加えた。その後、アル・ラシード氏は、135,000キロのスポーツ大通りや、ニューヨークのセントラルパークの4倍、ロンドンのハイドパークの10倍の広さがある広大なサルマン国王公園など、リヤドで進行中のいくつかの開発プロジェクトを監督機関であるBIEに説明した。
リヤドは世界有数の巨大公共交通網を構築する途上にある、とアル・ラシード氏は述べた。リヤド・グリーン・プロジェクトの一環として市域やその周辺に緑を増やして、リヤドを持続可能で健康的な都市にする取り組みが進行中であることも強調した。
持続可能性
「リヤド市は1500万本の木を植える世界最大の都市計画に取り組んでいます。住民1人につき木1本の計算です」
アル・ラシード氏は、同プロジェクトでは木の水やりに処理水を使用するため、気温を下げ、カーボンフットプリントを削減し、電力需要を引き下げることになると述べた。
2030年のリヤドは繁栄するインクルーシブで持続可能な都市になっている、とアル・ラシード氏は述べた。世界クラスの教育と医療を提供し、すべての人の生活の質を保証することで、リヤドは企業や人材が好んで向かう都市になるだろう。
クリエイティブな側面
アル・ラシード氏は、リヤドでは創造性を促進する措置も講じられていると述べた。リヤド・アート・プログラムでは、都市全体にアート作品1千点以上を配置して、サウジの首都を壁のないギャラリーにすることを目指しているという。
同氏はリヤドの豊かな遺産を保存する取り組みも強調した。「これらの遺産は、私たちの過去に通じる窓になります」
「また、リヤドをエンターテインメントが楽しめる都市にすることを目指して、スポーツ、文化、エンターテインメントのグローバルな新拠点を建設しています。キディアではF1サーキット、16カ所の公園、スポーツ施設が予定され、その他にもさまざまな娯楽や文化を楽しめます」
アル・ラシード氏によると、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は先日、世界有数の野心的なサステナビリティプログラムである、リヤド・サステナビリティ戦略を発表した。リヤドの持続可能な未来を確保するために9000億ドル以上を投じて68件の取り組みを行い、リヤドの二酸化炭素排出量を50パーセント削減することを目指している。
人的資本
アル・ラシード氏は、「しかし、都市の変革はインフラやプレイスメイキングだけでなく、人にも関係しています。リヤドのすべての大規模施設が独自の変革を遂げています。私たちが話している間にも、大学、学校、病院は変化を遂げています」と述べた。
最高責任者であるアル・ラシード氏は、サウジの首都は2030年国際博覧会を開催する準備がすっかり整っていると述べた。「国際博覧会が実現を目指す世界最高の頭脳、アイデア、解決策の結集を、リヤドという都市そのものが見事に体現することになります」
サウジアラビア王国が2030年万博の招致を表明したBIE宛て書簡において、皇太子は、ビジョン2030は未来に向けたサウジアラビアの野心を表しており……将来世代のために持続可能な未来を創造する、と述べている。