
アラブニュース
サウジアラビアはエネルギー転換のためにエネルギー安全保障を犠牲にすることはない、と同国のエネルギー相が強調し、将来に向けた電力計画におけるウランの重要性を明確にしている。
アブドルアジーズ・ビン・サルマン エネルギー相が上記の発言をしたのは、リヤドで開催された未来鉱物フォーラムにおいて同相がサウジアラビアの鉱業部門の発展が経済と環境の変革にいかに役立つかを論じた中でのことであった。
エネルギー相を務めるアブドルアジーズ王子は、エネルギーミックスにおける原子力の利用に積極的な姿勢を示しており、今回のフォーラムでも各国からの出席者たちに以下のように語っている。「私たちは膨大な量のウラン資源を持っており、それを最も透明性の高い方法で開発、利用したいと考えています」
「私たちは事業のパートナーを得て、ウラン資源の輸出、製造、開発を行い、商業的に収益化していくつもりです。」
石油への依存から脱却しようとするサウジアラビアの動きにも言及し、エネルギー相は次のように述べた。「私たちは、うわべの良いイメージを得るためにエネルギーの安全保障を放棄すべきではありません」
「新時代への移行のためにエネルギー安全保障を放棄してしまわないようにしなければなりません。中東は石油に依存しすぎだという昔からある懸念から脱却しようとして、他のさまざまな種類のエネルギーに移行しようとすれば、資源となる鉱物の利用可能性や所有権の集中などのエネルギー安全保障に関する課題を抱えることになるのです。」
未来鉱物フォーラムは、30カ国以上の大臣、組織、鉱業セクターのリーダーたちが一堂に会する、大規模なイベントである。
サウジアラビアの産業鉱物資源省が主催する同フォーラムは、政府がサウジアラビア経済の第3の柱と位置づけている鉱業セクターの「サウジビジョン2030」における役割に焦点を当てることを目的としている。