
リヤド:石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国で構成されるOPECプラスが原油生産量を維持する決定を下したことに対し、国際エネルギー機関(IEA)は失望を表明した。
ウクライナ危機による供給不安の高まりで原油価格が高騰しているにもかかわらず、OPECプラスは水曜日、日量40万バレル増産という現行の方針を4月の増産幅についても維持することを決定した。
ロイター通信によると、IEAのファテイ・ビロル事務局長は、OPECプラスの会合で出された結論は「期待はずれ」だったが、原油価格が10年ぶりの水準に高騰している市場において「必要とされれば、さらなる手を打つための備蓄は十二分にある」と述べた。
この2日間で原油価格は急騰し、WTIは1バレル115ドルを超え、欧州の原油指標である北海ブレント原油は120ドルに迫った。
IEAの加盟国は火曜日、ロシアのウクライナ侵攻を受け、市場の安定化に向けて6000万バレルの石油備蓄を放出することで合意した。
IEAは31の加盟国への供給安全性を確保する目的で1974年に設立され、パリを拠点に活動する。