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サウジアラビア企業、サウジ証券取引所の炭素市場イニシアチブでPIFと提携

VCMは、カーボン・フットプリントの削減を求める投資家、企業、団体の需要と、カーボン・クレジットの供給を繋ぐことになる。
VCMは、カーボン・フットプリントの削減を求める投資家、企業、団体の需要と、カーボン・クレジットの供給を繋ぐことになる。
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23 Mar 2022 06:03:39 GMT9
23 Mar 2022 06:03:39 GMT9

アラブニュース

リヤド:石油大手サウジアラムコ、国営航空企業サウディア、ACWA Power、Ma’aden、NEOMの子会社ENOWAが、同地域における企業の温室効果ガス等排出削減を目的としてサウジアラビアが発足させた炭素市場(カーボンマーケット)イニシアチブにおける初の提携候補として発表された。

サウジアラビアの公的投資基金(PIF)は22日、中東・アフリカ地域(MENA)における自発的炭素市場(VCM)イニシアチブの提携先として、同国を代表する5社がそれぞれ個別に法的拘束力を持たない覚書に署名したと発表した。

PIFは、2022年第4四半期に行われる初回の競売に向けて、今後数カ月で需要サイド供給サイド双方からさらに多くの提携企業が参加することになると述べた。

「PIFは、気候変動の影響への対応に求められる投資とイノベーションの促進を通じ、2060年までに炭素排出のネットゼロ実現を目指すサウジアラビアの取り組みに貢献しています」。PIFのヤセル・アル・ルマイヤン理事長は署名後の声明でそう述べた。

サウジアラムコのアミン・ナーセルCEOは、「地域の炭素市場を立ち上げるというPIFの画期的なイニシアチブは私たちが掲げるネットゼロの目標とも合致しており、その一員になれることに刺激を感じています」と述べた。

「カーボン・クレジットは、世界が求める安全、安心、かつてないほど持続可能性に優れるエネルギーを提供するための取り組みを当社が続けていく中で、我々の幅広い排出削減戦略を補完し、エネルギーの大転換における重要なツールを提示するものです」。ナーセル氏はそう付け加えた。

VCMは、カーボン・フットプリントの削減を望む投資家、企業、団体の需要と、カーボン・クレジットの供給を繋ぐことになる。

「ビジョン2030」および経済多様化計画に沿う形で先日導入された「サウジ・グリーン・イニシアチブ」において、サウジアラビアは炭素循環型経済というアプローチを通じて2060年までのネットゼロ実現を目指している。

近年、炭素市場は年平均成長率30%という割合で世界的に急速に成長しており、2021年11月時点で貿易額は10億ドルを超えた。また、タスクフォースの「Taskforce on Scaling Voluntary Carbon Markets」によると、炭素市場は2030年までにさらに15倍の成長が見込まれているという。

PIFは先日公開したグリーン・ファイナンス・フレームワークにおいて、ビジョン2030とも関連して、ESG(環境・社会・ガバナンス)のリーダーになるという目標実現のため、VCM創設を含め広範かつ多様なイニシアチブの立ち上げに動き始めたことを明らかにしている。

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