
アブダビ: 1月8日(水)、イラクの石油生産施設は安全が確保され、同国の原油生産は継続している、とOPECのモハメッド・バーキンド事務局長が語った。
「イラクの石油生産施設が安全を確保し、生産が効果的に継続されていることに、大変安堵しています」とバーキンド事務局長がアブダビでの会合にあたってそう言及した。
UAEのSuhail Al-Mazroueiエネルギー相は 1月8日(水)、イランがイラク内にある米軍基地を攻撃したことを受け、生命線となっているホルムズ海峡の航路を通って輸送される原油には今のところ切迫したリスクは無いと語った。
「この状況は戦争ではなく、大げさに取り扱われるべきではありません」とUAE エネルギーフォーラム開催時にAl-Mazrouei エネルギー相が述べている。
さらに同エネルギー相は、「戦争にはなりません」と言い、「イランと米国間に緊張の高まりがあることは間違いないが、米国は我々の同盟国であり、イランは我々の隣国です。中東におけるこれ以上の緊迫状態は誰もが望みません」と語った。
バーキンド事務局長は、現在の緊張関係においても、イラクはやがてOPEC の原油減産合意に100%応じることになるだろうと楽観的見解を示した。
米国のドナルド・トランプ大統領へのメッセージの中で、バーキンド事務局長は、OPEC だけで安定した原油市場を維持する責任を担うことは不可能だと述べている。
Al-Mazrouei エネルギー相によると、原油不足が懸念されるような状況はなく、約5年平均で見ても、良好な需要と世界的な石油在庫が見込まれていると述べた。
OPEC は必要に応じて原油不足となりそうな状況に対応することになっているが、OPEC にも「限界」があると彼は言う。
「どんな量であろうと、我々の貯蔵している原油の予備容量で賄うわけにはいかないのです」
現在の状況さえ変わらなければ、原油不足は予測されないと彼は強調した。
「壊滅的な状況の悪化さえ起こらなければ、原油不足は予測されませんし、そのような動きもあるようには見えません」
ロイター