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リヤド:サウジアラビアの2023年の歳入予算はブレント価格が1バレル76ドルという仮定に基づいている可能性が高い。アル・ラジ・キャピタルがサウジアラビアの予算額に関する評価において指摘した。
アル・ラジ・キャピタルのリサーチ部門責任者であるマゼン・アル・スダイリ氏は、「2023年には、石油歳入は7540億サウジリヤル(2007億ドル)、非石油歳入は4170億サウジリヤルに達すると見ている」と語る。
「我々の評価では、政府の2023年の歳入予算は、ブレント価格が1バレル約76ドルという仮定に基づいている可能性が高い」
アル・ラジ・キャピタルの予測では、実質GDP成長率は、2022年には前年比約8%、2023年には前年比3.1%となっている。
インフレ率予測は、2022年が2.6%、2023年が2.1%である。
修正された2022年の歳入はほぼ予想通りだが、歳出予算は以前の発表より大幅に増えているという。
サウジアラビア財務省による予算予備報告書では、2023年の歳出は1兆1100億サウジリヤル、歳入は1兆1200億サウジリヤルと予想されている。
2023年の歳出予算は18%引き上げられ、2023年の財政黒字はわずか90億サウジリヤルの予想だ。
世界最大の石油輸出国であるサウジアラビアは2023年、原油価格の反発によりバランスシートが急速に拡大し、帳簿を均衡させると予想されている。
サウジ政府関係者は、オイルダラーへの過度の依存を改め、同国の歳出を原油価格のボラティリティーから「切り離す」意向を表明した。それによって国の経済が原油市場の不透明性に翻弄されているためだ。
サウジアラビアの財政黒字は2022年第2四半期には780億サウジリヤルを記録した。前年同期比でほぼ50%増である。
2022年第2四半期の歳入は3704億サウジリヤル、歳出は2925億サウジリヤルだった。
第2四半期の石油歳入は2504億サウジリヤルで、前年同期比89%増である。
しかし、第2四半期の非石油歳入はわずか3%増の1200億サウジリヤルだ。
国内債務は6月末時点で、前の半期の5588億サウジリヤルから増え、6048サウジリヤルに達した。
一方、同期間の対外債務は、3793億サウジリヤルから3618億サウジリヤルに減っている。
ムハンマド・アル・ジャダーン財務相によると、2023年度の国家総予算の目標値は、サウジアラビアの財政状況を強化・発展させるための取り組みを継続するために発表されたものだ。
同財務相は、「政府は、経済成長を支えるために、支援と社会的保護のシステムを強化することと、ビジョン(2030)プログラムや主要プロジェクトに対する戦略的支出のペースを加速することを非常に重視している」と述べた。
サウジアラビア経済は、インフレやサプライチェーン問題の影響から経済を守ることを目的とした多くの政策や措置を採用した結果として高成長率を達成し、その強さと耐久力を示したと、同大臣は語った。