
アラブニュース
シャルム・エル・シェイク:サウジアラビアのエネルギー相であるアブドルアジーズ・ビン・サルマン王子は12日、同国が2023年に中東・北アフリカ(MENA)気候週間を開催すると発表した。
王子は、エジプトで開催中の気候会議COP27に合わせて行われた「サウジ・グリーン・イニシアティブ」のパネルディスカッションで、「国連気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局と協議してきたことだが、2023年にMENA気候週間を開催する」と語った。
また、サウジアラビアが二酸化炭素排出量削減を進めるための地域センター設立に取り組んでいることも明らかにした。
このセンターは来年立ち上げられる予定で、場所はリヤドだ。
「西アジア経済社会委員会(ECSWA)から承認を得た。
来年リヤド中心部にセンター設置を始める」
また、循環型炭素経済(CCE)知識ハブの設立を2023年1月1日からリヤドで開始することも発表した。
「CCE知識ハブを立ち上げる。
経験、知識、学んだ教訓を共有するために友人や仲間たちが参加できる場となることを期待している」
この発表は、COP27に合わせて12日に行われた「サウジ・グリーン・イニシアティブ」においてなされたものだ。
王子はこのパネルディスカッションにおいて聴衆に対し、木を燃やしたり原始的な材料を使って料理したりして生計を立てながら子供を養っている地球上の「忘れられた市民26億人」に対する意識を高めるよう呼びかけた。
「世界人口の約3分の1を見失うべきではない。
我々が彼らの幸福に関心を向けなければ、はるかに深刻な気候変動問題を実際に引き起こしてしまうだろう」
サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子殿下はこのサミットで、同国が「中東グリーン・イニシアティブ」に今後10年間で25億ドルを拠出すること、またその本部を同国に設置することを発表した。
「サウジ・グリーン・イニシアティブ」は、より環境にやさしい未来を作るための取り組みの一環として、二酸化炭素回収・貯留のための地域センター、嵐早期警報センター、人工降雨プログラムの設立を目指している。
10日には、世界最大の石油生産企業の一つであるサウジ・アラビアン・オイル・カンパニー(サウジアラムコ)が、二酸化炭素回収・貯留のためのハブを設立するためにサウジエネルギー省と提携した。
2060年までの二酸化炭素排出量実質ゼロ達成に向けて着実に進展する同国の取り組みに沿ったものだ。
サルマン王子は新プロジェクトの発表後、規定目標である2060年より前に実質ゼロ目標を達成できる可能性もあると述べた。