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日銀、YCC政策を維持

日本銀行は1月18日、10年物国債金利の上限を0.5%に据え置くことを含めて超低金利政策を維持した。(AFP)
日本銀行は1月18日、10年物国債金利の上限を0.5%に据え置くことを含めて超低金利政策を維持した。(AFP)
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18 Jan 2023 04:01:57 GMT9
18 Jan 2023 04:01:57 GMT9

日本銀行は1月18日、上昇するインフレ圧力を前に日銀が大規模な景気刺激策の段階的廃止を行うのではないかという市場の予想に反し、10年物国債金利の上限を0.5%に据え置くことを含めて超低金利政策を維持した。

以下は識者からのコメントである。

住友生命保険エコノミスト、武藤弘明氏:

「展望レポートでは予想通り物価見通しが2%近くに上方修正され、予想上昇率も上がってきているというコメントも付け加えられている。新総裁の下ではYCC(長短金利操作)撤廃も含め政策変更があるのではないか。

総裁人事は2月中旬に発表という報道があり、3月は現体制がレームダック化する可能性がある。3月中に再度の変更は考えにくい。もっとも、現行政策の副作用の検証は発表されるかもしれない。

資金供給オペレーションの修正は微小なもので大きな意味はなく、将来の政策変更を告げるものではない」

みずほ銀行シンガポール支店経済戦略チーフ、ヴィシュヌ・ヴァラサン氏:

「驚きはない。昨年12月の時点で黒田総裁は、長期金利引き上げは望ましいものではないと発言していた。…市場は一事例を拡大解釈し、緩和の放棄だという極論もあったが、その人々は黒田総裁が信用問題を最優先することに考えが及ばなかったのではないか。

マーケットは多少のショックを受けたかもしれないが…黒田総裁が4月に退任することを考えると、今後も様々な可能性がある」

三菱UFJモルガン・スタンレー証券債券ストラテジスト、鶴田啓介氏:

「煙に巻かれたような印象だ。(市場が開いたら)投資家は国債を買い始めるだろうが、買い付けの量は限定的だろう。イールドカーブの歪みが続いている以上、日銀が新たな動きを見せる可能性があるためだ」

OCBC銀行シンガポール支店為替ストラテジスト、クリストファー・ウォン氏:

「金融緩和策は放棄するか、しないかの二択なのではないかと考える。

利上げへの期待が高まる中、日銀が方針を変えなかったことで日本円の上昇傾向は止まり、円安に戻るのではないか。だが、この傾向も一時的なもので、注目はすでに黒田総裁の下では最後となる3月の金融政策決定会合に移っている」

メイバンク証券シンガポール支店プライム証券取引チーフ、タレク・ホルチャニ氏:

「多くのエコノミストが予想していたように、日銀はYCCを維持した。長期金利の利率許容範囲を拡大したのは政策変更というより市場の効率性のためであったが、マーケットは政策変更を期待していたため日銀はさらなる国債買い入れに追い込まれ、結果としてはうまく運ばなかった。

日銀政策会合前のショートの米ドル/円が一気に反発し、2%ドル高の1ドル130.50を付けた」

ロイター

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