ナダ・アルトゥルキ

リヤド：軍事産業総局（GAMI）は、国内外の投資家がサウジアラビアの防衛産業におけるビジネスチャンスに参入できるよう、新たなプラットフォームを立ち上げた。

軍事産業イネーブラー構想は、投資家に対して、政策、手続き、需要、インセンティブなど、サウジアラビアのこの分野における経緯を伝えるものである。

GAMIのアル・オハリ局長はアラブニュースに次のように語った。「私たちの目的は、サウジアラビアに非常に強固で持続可能な技術を持つ防衛産業を構築し、防衛・安全保障機関のニーズを満たし、この防衛産業における人材のサウダイゼーションという私たちの願いを実現し、さらに2030年までにGDP（国内総生産）に貢献する巨額の投資をもたらすという願いを実現することです」

このプラットフォームの立ち上げは、防衛産業への参入を計画している国内外の企業に対し魅力的な投資環境の整備を目指すサウジアラビアにとって不可欠なステップとなる。

投資プロセスの向上、関連部門との統合、さまざまな包括的サービスの提供などを目的として、同部門の組織・個人・政府機関などを対象としている。

アル・オハリ局長は次のように述べた。「サウジアラビアの防衛産業は新しい産業であるため、この産業を成功させるためのインフラを構築しているところです…サウジアラビアの産業に投資したい人は、サウジアラビアの投資家でも外国の投資家でも、地域への義務と約束を果たす限り、平等に扱われる、ということをはっきりさせたのです」

投資家は、軍事産業イネーブラーのプラットフォームを通じて、軍事ライセンス、イネーブラー、一般部隊計画、軍事仕様・規格のライブラリなどの各種サービスにアクセスすることができる。

GAMIは、資金提供プログラム、貿易保険の保証、教育費の補助、人材の認定などを通じて、サウジアラビアの防衛産業における政府投資を促進してきた。

また、GAMIは付加価値税の撤廃を実施し、中小企業への支援や政府調達システムの確保を進めてきた。

アル・オハリ局長は次のように述べた。「（このプラットフォームには）今後10年間の特定の製品、軍備への需要を投資家に明らかにするためのあらゆる方針と手続きがあります」

同氏は次のように続けた。「（インセンティブには）金銭的なインセンティブや補助金の交付、例えば技術や戦略的な製品など、特定の製品に対する無利子融資があります」

「サウジ産業開発基金（SIDF）による定期的な融資もあります。こうしたインセンティブには、現地製造業に対する付加価値税ゼロ、人材開発、トレーニング、国内外における奨学金も含まれています」

GAMIは、官民合同の軍事産業調整委員会の設立を進めており、コミュニケーションの強化、知識・経験の交換、戦略的軍事産業・技術の現地化への貢献を目指している、とアル・オハリ局長はイベントの中で言及した。

2017年のGAMI設立以降、防衛分野は大きく変貌し、サウジアラビアの軍事防衛分野で活動する194カ所の施設に対して349件の設立許可・ライセンスが発行された。

2018年、この分野での現地化の比率はわずか2％だったが、2022年末には軍事サービス・装備全体の13.7％にまで上昇している。

現在、この分野では、海上、陸上、軍備、高度なインタラクティブエレクトロニクス分野にわたって62種類のサービス能力があり、サプライチェーンプロジェクトでは74件以上の特化された投資機会があり、2億7,000万サウジアラビア・リヤル（7,187万ドル）と見積もられている。

アル・オハリ氏は次のように語った。「政策や手続き、需要やインセンティブなど、サウジアラビアの防衛産業について非常に明確なイメージをもたらす、包括的なプラットフォームであることが分かるでしょう」