
リヤド:総合統計庁(GASTAT)が発表した最新レポートによると、2023年3月のサウジアラビアのインフレ率は、主に食品および飲料価格がわずかに低下したことにより、2月の3%と比べ2.7%に軟化した。
サウジアラビアのインフレ率は2023年1月は3.4%、2022年12月は3.3% であった。
GASTATのレポートによると、同国の消費者物価指数の前月比低下は食料価格が0.4%下落した影響によるものだという。
また、3月の家屋に関する設備費・修理費は前月比で0.5%下落した。
しかし、2022年3月の同国のインフレ率は2.0%であったため、前年比ではインフレ率は世界各国と同様に上昇し続けている。
同レポートは、3月のサウジアラビアの消費者物価指数が前年同月と比べ上昇したのは、主に住宅、水道、電気、ガスなどの燃料価格が7.4%上昇した影響によるものだと指摘している。
食料・飲料価格は前年同月比で2.3%上昇、輸送価格は1.8%の上昇となった。
住宅、水道、電気、ガス、その他燃料の価格は、住宅の実際の賃貸料が8.7%、一方、アパートの賃貸料が22%上昇したことに影響を受けた。
また、サウジアラビアの3月の卸売物価指数は前月比で2.7%下落したが、年率換算では1.1%の上昇となった。
同レポートによると、卸売物価指数(WPI)の年率での上昇は主に、3月に食品、飲料、タバコ、繊維製品の価格が5.1%上昇した影響によるものだという。
農水産物の価格は前年同期比で3.0%上昇し、その他の移動型製品の価格は1.3%上昇した。
インフレと潜在的な世界経済危機の恐れがあるにもかかわらず、国際通貨基金(IMF)は今年のサウジアラビアの経済成長予測を1月の2.6%から0.5%引き上げ、3.1%とした。
2022年10月、IMFはインフレ率の上昇と金利高騰による混乱にもかかわらず、サウジアラビアをG20中、最も急速に経済成長する国であり続けると述べている。