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ソフトバンクG、赤字9701億円=2期連続、投資事業で損失―23年3月期

中国電子商取引最大手アリババ集団の株式評価益などで4.6兆円の投資利益が発生したが、これら損失を補いきれなかった。(AFP)
中国電子商取引最大手アリババ集団の株式評価益などで4.6兆円の投資利益が発生したが、これら損失を補いきれなかった。(AFP)
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11 May 2023 08:05:33 GMT9
11 May 2023 08:05:33 GMT9

ソフトバンクグループ(SBG)が11日発表した2023年3月期の連結決算(国際会計基準)は、純損益が9701億円の赤字(前期は1兆7080億円の赤字)だった。2期連続の最終赤字。世界経済の先行き懸念が強まる中、投資先の価値が下落し、新興企業などに投資する主力の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)」で5兆3223億円もの損失が発生した。

後藤芳光専務は東京都内で開いた決算記者会見で、「非常に不安定な1年間だった」と説明。その上で、保有株式の資金化や、新規投資額を10分の1に抑制することなどにより、守りの戦略に徹してきたと強調した。 

SVF事業では、投資先企業の株価下落や業績低迷で多額の評価損が生じた。このうち、米共用オフィス大手ウィーワーク関連の損失は約6000億円。円安を受け、ドル建て債務関連などで7723億円の為替差損も計上した。

中国電子商取引最大手アリババ集団の株式評価益などで4.6兆円の投資利益が発生したが、これら損失を補いきれなかった。アリババ株は先物取引での資金調達などに活用され、大半を実質的に手放した格好。投資額74億円のアリババ株は、22年間で9.7兆円の資金に変わったことになる。

一方、SBGが投資先として重視する人工知能(AI)を巡っては、対話型AI「チャットGPT」の普及など、取り巻く環境が急速に変化している。後藤専務は「AI時代の本格到来だ」と指摘。投資機会を逃さないため、今後は財務の安全性を確保しつつ投資を実行する「守り」と「攻め」の両立を図る考えを示した。

英半導体設計大手アームについては、「上場準備は順調に進捗(しんちょく)している」(後藤氏)と述べるにとどめた。

時事通信

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