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輸出攻勢、広がる摩擦=中国製EV規制も

日系自動車メーカーの関係者は「中国にとって最大の課題は各国との摩擦の克服だ」と指摘する。(AFP)
日系自動車メーカーの関係者は「中国にとって最大の課題は各国との摩擦の克服だ」と指摘する。(AFP)
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11 Jan 2024 07:01:50 GMT9
11 Jan 2024 07:01:50 GMT9

北京:2023年の中国新車輸出台数が世界首位になることがほぼ確実となった。過去5年間で、輸出台数は5倍近くに拡大。もっとも、この「輸出攻勢」で日米欧メーカーとの摩擦が広がった。欧州では中国勢が競争力で先行する電気自動車(EV)などの市場流入を規制しようとする動きも出始めた。

「巨額の国家補助金により価格が人為的に低く抑えられている」。欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は23年9月、EU域内で普及が進む中国製EVについてこう指摘し、調査に乗り出すと発表した。EUは不当な補助金などが確認された場合、追加課税などに乗り出すとみられている。

中国貿易統計によると、1~11月のEU加盟国向けの輸出は前年同期比で2桁減となったものの、うち自動車や関連部品の輸出は15%増と好調だった。欧州メディアの関係者は「(主要国の)ドイツなどで中国車への警戒感が急速に高まった」と明かす。

これに対し、中国メーカーは現地生産の拡大を加速させる構えだ。EV最大手の比亜迪(BYD)は12月、ハンガリーに欧州初の乗用車工場を建設すると発表。現地では「数千人の雇用が創出される」(ハンガリー投資促進庁)と期待が高まっている。同社はタイやブラジルでも工場建設計画を進めている。

もっとも、報道によると、インドではBYDが計画していた工場建設が当局の反対で白紙になった。インドは領土問題などを巡り対中関係が緊張しており、政治的な判断が働いた可能性がある。米国は中国向けの半導体輸出規制を強化。日系自動車メーカーの関係者は「中国にとって最大の課題は各国との摩擦の克服だ」と指摘する。

時事通信

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