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原寸大の月面探査車、年度内に=再生型燃料電池、被災地でも活用模索―トヨタ

トヨタ自動車は金曜日、有人与圧月探査機用の実物大の試験車両を製造すると発表した。 (AFP)
トヨタ自動車は金曜日、有人与圧月探査機用の実物大の試験車両を製造すると発表した。 (AFP)
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22 Jul 2023 02:07:46 GMT9
22 Jul 2023 02:07:46 GMT9

トヨタ自動車は21日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)や三菱重工業と連携して開発中の月面探査車両「有人与圧ローバ」について、年度内に原寸大の実験車両を製作すると発表した。

2024年度にトヨタの研究開発施設内にテストコースを新設し、29年の打ち上げに向け開発を加速させる。

探査車には、月面にあるとされる水を繰り返し使う新たな「再生型燃料電池(RFC)」を搭載する予定。小型・軽量が特長のRFCは地上の離島や被災地で活用が見込まれ、転用可能な技術は月面打ち上げよりも前倒しで事業化したい考えだ。

有人与圧ローバの重さは約10トン。激しい温度差や、月面を覆う特殊な砂の環境などへの適合が課題だ。4畳半に2人で1カ月生活できるスペースを確保し、長期的・安定的に探査することを目指す。閉鎖空間で快適に過ごすための環境整備は、地上でも普及が見込まれる自動運転での車内空間づくりに生かされる可能性もあるという。 

記者会見したトヨタの山下健月面探査車開発プロジェクト長は「RFCは太陽と水があれば電気を生み出し続けられる重要な技術。モビリティー(移動手段)だけではなく、別の形も含めてしっかり(地上での実用化も)進めていきたい」と強調した。

三菱重工は、水の存在量などを調べる無人月面探査機「ルペックスローバ」の25年の打ち上げに向け開発中。同社の宇宙環境での耐性技術は、トヨタのローバにも生かす予定だ。

時事通信

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