
政府は2日付で2023年秋の褒章受章者を発表した。受章者は684人(うち女性140人)と26団体。学術や文化・芸術、スポーツで優れた業績を挙げた人に贈られる紫綬褒章は、小説家の東野圭吾さん(65)が受章した。歌人の俵万智さん(60)らも選ばれた。発令は3日。
東野さんは映画化もされた「容疑者Xの献身」など、ミステリー分野で娯楽性の高い作品を長年にわたり発表。深い人間描写と豊富なトリックで読者を魅了したことが評価された。俵さんは歌集の「サラダ記念日」に代表される斬新な歌風で、数多くの優れた短歌を創作。作詞や戯曲、コラムなど多彩な活動も受章理由となった。
全固体リチウム電池の開発に寄与した大阪公立大学長の辰已砂昌弘さん(67)、理化学研究所生命医科学研究センター副センター長の大野博司さん(65)も選ばれた。
受章者には、天皇陛下が9日以降、皇居で面会される。内訳は、紫綬褒章11人(うち女性2人)、農業や工業などに従事した人に贈られる黄綬褒章は235人(同15人)、社会福祉などの分野で貢献した人が対象の藍綬褒章は423人(同117人)、ボランティア活動での顕著な実績をたたえる緑綬褒章は10人(同4人)と26団体。人命救助に尽力した人に授けられる紅綬褒章は5人(同2人)だった。
時事通信