
米宇宙企業アクシオムスペースは9日までに、3月末に宇宙航空研究開発機構(JAXA)を退職した宇宙飛行士の若田光一さん(60)が同社のアジア・太平洋地域担当最高技術責任者に就任したと発表した。
アクシオムは2016年の設立で、老朽化が進む国際宇宙ステーション(ISS)に代わる民間ステーションの建設を計画しているほか、ISSに民間人が滞在する宇宙旅行も実施。これまでの3回では、米航空宇宙局(NASA)を退職後、同社に移った宇宙飛行士が船長を務めた。
同社はプレスリリースで「将来の民間宇宙飛行ミッションのリーダーとして、加わってくれることは光栄だ」とコメントした。
若田さんは埼玉県出身。1992年に宇宙飛行士候補に選ばれ、計5回で通算504日余りと日本人最長の宇宙滞在記録を保持。2014年には、日本人として初めてISS船長も務めた。
JAXA退職前の記者会見では「今後は経験を生かし、民間から有人宇宙活動の発展に貢献したい」と説明していた。
JIJI Press