

東京:日本ではかつてスケートボードは不良の遊びだと考えられていたが、今や世界的なスポーツに成長し、今月のパリ・オリンピックでは圧倒的な強さを見せることが期待されている。
日本各地のスケートパークでは、6歳の子どもたちがランプを飛び越え、レールを滑り降りる姿を見ることができる。
スケートボード本来のストリートカルチャーのイメージからはかけ離れているが、3年前の東京オリンピックで日本は4つの金メダルのうち3つを獲得するなど、目を見張る結果を生み出している。
日本代表の早川大輔コーチは、AFP通信に対し、日本のスケーター数はその後3倍に増え、パリ大会ではクリーンアップできると信じていると語った。
他の選手にとっては脅威であるが、早川コーチは、この先何年にもわたって安定した才能の生産ラインを確保できるだろうと語っている。
「子供たちがレッスンを受けるようになった」と50歳の彼は言う。
「昔は親が子供にスケートボードをやめろと言っていた。今は親が子供たちをスケートパークに連れて行く。靴やボードがすり減れば、新しいものを買ってあげる」
「スケートボードはとても支持されるスポーツになりました」と彼は付け加えた。
早川氏は2022年にオープンした東京のスケートパークで話をした。
厳しい夏の暑さにもかかわらず、老若男女のスケーターが練習している間、車輪がコンクリートにぶつかり、木が金属に擦れる音が響き渡っている。
「オリンピックのおかげで、状況はすっかり変わりました」と、9歳の息子、ゆうやくんがハーフパイプを恐る恐る飛んだり降りたりするのを見守る父親の、シマブクロ・タクミさんは言った。
国際大会では若いスケーターが優勝するのが常だが、東京大会の日本のメダリストの年齢層はどう見ても目を引くものだった。
女子パークで銀メダルを獲得した開 心那は12歳、女子ストリートで金メダルを獲得した西矢 椛は13歳だった。
日本は、14歳の天才男子スケーター小野寺吟雲と女子ストリートスケーター吉沢恋のペアを擁するフレッシュなメンバーでパリに向かう。
早川は、若さゆえの大胆不敵さが日本の東京大会成功の大きな要因だと考えている。
「彼らは若すぎて、オリンピックの重要性を理解していなかった」
「彼らは自分たちが戦う舞台がどれほど大きなものなのかよくわかっていなかったので、緊張しなかったのです」
パリの日本代表には、6月にブダペストで開催された予選を勝ち抜き、出場権を獲得した男子ストリートのディフェンディング・チャンピオン、堀米悠斗も名を連ねる。
25歳の堀米は、前回の予選では不本意な結果に終わり、出場権を逃す寸前までいったが、大事な場面で結果を残した。
早川は、堀米を日本の若い世代にインスピレーションを与えてきた長老と評する。
「彼はより高い目標を掲げ、国際大会に出場し、どんどん上達し、世界最高のストリート・スケーターとして認められるようになった」
「若い子たちはそれを見て、”優斗ができるのなら、僕たちにもチャンスがある “と思ったんです」
堀米はパリでストリートのタイトルを保持する決意を固めているが、チームメイトとの厳しい競争に直面するだろう。
白井空良は現役の世界チャンピオンであり、小野寺はブダペストで2位に入賞している。
世界銀メダリストの根附海龍が代表入りを逃したほど、代表争いは熾烈だった。
堀米は出場権を獲得した後、「本当に国を代表しているような気分です」と語った。
「他の大会とは違うんです」
早川コーチは約40年前にスケートボードを始め、ストリートでの日陰のルーツからオリンピック競技になるまでの進化を見てきた。
パリのスポットライトをきっかけにスケートボードに興味を持つ子供たちが増えれば嬉しいと語る彼は、日本が才能の温床であり続けることができると信じている。
「僕たちは勤勉だし、たくさん練習します」
「どうすれば大会で勝てるかを考える。僕たちは身体もそれほど大きくないから、体の動かし方がスケートボードに向いているんです」
AFP