
リヤド:サウジアラビアのカリスマ料理ブロガー、エマド・ラーメンさんはこのほど、クウェートで開催されたGeekconにゲストとして参加し、料理界の有名人らとともに、人気上昇中のアラブ料理とアジア料理のフュージョンについてシェフ仲間に語った。
「このようなイベントに招待され、とても光栄です。私の母はクウェート人ですが’、初めてクウェートを訪問することができました」と、ソーシャルメディア上で「エマド・ラ-メン」と名乗るエマドさんは語った。
イベントに先立ち、同氏は 「クウェート料理について学び、クウェートのシェフに会うこと 」を楽しみにしていると抱負を述べた。
Geekconは2023年に誕生し、そのホームページによれば、「アニメやコミックから、ビデオゲーム、映画など、あらゆるオタク的なもの」をたたえるイベントである。
32歳のエマドさんは、アラブ料理とアジア料理のユニークな融合で料理界に波紋を広げている。サウジアラビア出身のエマドさんの料理への情熱は、インドネシア料理の鮮やかな風味によって火をつけられた。
「インドネシア料理は、他のアジア料理や 世界の料理を探求するきっかけを与えてくれました。カツカレーやラーメンなど、アニメ映画や漫画に出てくる料理も試してみたかったのです」とエマドさんは説明した。
彼の料理に対するアプローチは「継続的であり、馴染みあるものからの旅立ちであり、新しい刺激的な料理に挑戦し、共有すること」だという。
エマドさんの料理探求は、深い好奇心と実験への意欲に支えられてきた。YouTubeの料理チャンネルや、料理をテーマにした映画など、さまざまなソースからインスピレーションを得ている。また、現在TikTokで120万人に上るフォロワーとの交流からもアイデアを得ている。
「料理にまつわる映画が好きな私にとって、心はいつも満たされています。そして、友人やフォロワーが素晴らしいレシピを披露してくれるなど、インスピレーションの源はたくさんあります」とエマドさんは語った。
新しいレシピに挑戦して身につけた料理のコツについて尋ねられると「私が学んだ秘訣のひとつは、鶏肉を切った後、マリネの段階で醤油と酢を加えることです、 そうすることで、鶏肉が香辛料を吸収しやすくなり、味がさらに引き立ちます」と答えた。
エマドさんは、アラブの人々により親しみを持ってもらうため、料理の紹介方法に独自の工夫を加えている。「レシピそのものは変えずに、日本や韓国の料理の名前をアラビア語の名前に変えて、アラブ化しています」と彼は言う。
また彼は「インドミー(インドネシアのインスタント麺)を、さまざまな国の料理とミックスする」ことで、異文化間のギャップを埋めているという。
そして「元の料理の伝統を守りつつ、それを発展させ、フォロワーを惹きつけ、動画の再生回数に貢献するような新しい、あるいはトレンディな方法で紹介しています」と彼は続けた。
アジア料理を楽しむためのエマドさんのアドバイスはシンプルだ: 「アジア料理は非常に多様なので、自分に合うものを見つけて試してみてください。苦手なものは口にしないこと。アジア料理には、とても辛いものや、とても塩辛いものがあります。人によっては合わないかもしれません」
エマドさんの、慣れ親しんだ料理から一歩踏み出そうという姿勢により、新しいレシピを試すように頼まれる事もあるという。
「例えば、モロッコ人からサウジアラビアとモロッコの料理をフュージョンしてくれないかと頼まれたことがあります」と彼は語った。
この先、エマドさんには大きな目標があるという:「テレビ番組を持ち、世界中を旅して、いろいろな料理人と交流し、新しい料理を試して、それをアラブ世界に広めるのが夢なのです」