
シャムス・エル・ムトワリ、ドバイ
ドバイを拠点とするインスタグラマー・シェフのソレマン・アダッド氏が最近ラーメンの世界に足を踏み入れた。この昔からの料理に独自の工夫を凝らし、オリジナルのラーメン料理を創作したのである。
アダッド氏は日本の調理法を取り入れ、それにフレンチの風味、具体的に言うと自らが子供の頃に味わった風味が組み合わさったラーメンのレシピを作り上げた。
「ストーリー性のあるスープが作りたかったのは明らかです。そしてそのストーリーが自分にとって身近なものであることを。食べ物にストーリー性があると、いつだって美味しく感じますからね。そしてなぜか分からないのですが、子供の頃に母が作ってくれたロティサリーチキンの味に近い味のスープを作ることほど自分の心の琴線に触れたことはありませんでした」とアダッド氏は語った。
新型コロナウイルスにより街はロックダウンされたが、その結果アダッド氏には多くの時間が手に入った。アダッド氏はその時間を新たな料理の技法を習得するというチャレンジに使うことにした。
「当初の関心は単にラーメンの作り方を学ぶことでした。入り込むことも理解することも難しそうだ、とずっと思ってきた世界だったからです」。だが、「ラーメンの作り方を学べば多くのスキルを身につけることができ、それをキッチンで役立たせることができると確信していました」
アダッド氏はラーメンの作り方のプロセスを学ぶにあたり、日本料理の料理本やYouTubeの動画を見つけてはそれを使って独学で学んだ。それにも関わらず、アダッド氏は、料理法は複雑で風味は豊かなレシピを作り上げることに成功した。
「レシピはちょっと複雑です。レストラン設備の完備していない施設で作るとしたら、完成に400〜600時間かかると思います」とアダッド氏は語った。 「この料理は約30の成分で構成されていますが、それをより細かく見てみますと、たっぷり100個ほどの個別の食材に分類されます」
このフュージョン料理の背後にあるインスピレーションは、「さまざまな文化のさまざまな技法を結び、それを使ってより良い最終成果物を作り上げるにはどうすれば良いかを探究する」というアダッド氏の関心に基づいたものだ。
アダッド氏が興味を惹かれるのは、料理法の実用的な側面だけではない。食べ物を歴史的および生物学的枠組みから観察し、その味を徹底的に理解することにも関心がある。
レシピには、フランス料理のオージュ作りの技法、日本の昔ながらの鳥パイタン(コラーゲンたっぷりのチキン)スープの要素、そして米麹で煮込んだ豚カルビチャーシューが取り入れられている。
「こうした料理法により、私が何をどのように料理するかがお分かりいただけると思います。それはこのラーメンのレシピについてもほぼ同じです。西欧料理と日本料理の両方から大変多く[の異なった技法]を使用して、苦労を重ねた結果、最も正直で気取らないラーメンが出来上がったと思います」とアダッド氏は語った。
信じがたいことだが、アダッド氏がこの食の道を辿るようになったのは、たった3年前のことだ。21歳で台所に立ち、それ以来、食に興味と努力を集中させてきた。
ソレマン・アダッド氏は@cutebreadboyというインスタグラムのハンドルネームで知られている。