
航空自衛隊が、各基地の給食で提供する鶏の空揚げを「空自空上げ」として調理動画を公式ツイッターで紹介し始めた。身近な料理を通じて空自に親しみを持ってもらい、活動への理解促進を図るのが目的。「海軍カレー」として名高い海上自衛隊のカレーに対抗心を燃やしている。
「認知度は海上自衛隊(のカレー)が100とすると、200くらいまで伸ばしたい」。空自トップの井筒俊司航空幕僚長は9日の記者会見で、空上げの知名度向上に並々ならぬ意欲を示した。
空上げは「空自全体でより上を目指す」との思いを込めて命名。2018年4月以降、各基地でご当地食材などを使った空揚げを作り、空自ホームページ上でレシピを紹介しているが、「全然認知されていない」(幹部)状況だった。
#空幕広報室 です✈︎#おおぞらキッチン 本日開店🎊
— 防衛省 航空自衛隊 (@JASDF_PAO) October 9, 2020
おおぞらキッチンでは、空自各基地等のオリジナリティー溢れる『#空自空上げ』を紹介
記念すべき第1弾は #那覇基地#沖縄 名産の #シークヮーサー と #ガーリック風味 の衣が絶妙なマッチング👍
ぜひお試しください😆#航空自衛隊 #からっと隊長 pic.twitter.com/uanCBkHgl8
普及強化策として、空自は9日、ツイッターで「おおぞらキッチン」の名で動画公開を始めた。第1弾は那覇基地(沖縄県)の空上げで、シークワーサー果汁に鶏肉を漬け込む方法などを説明。11万回以上再生され、近く第2弾を投稿する。
一方、海自幹部も「負ける気がしない」と自信を見せる。海自カレーは旧日本海軍で兵士の栄養不足解消のため、英国海軍で採用していたカレーを食事に取り入れたことに端を発する。伝統を受け継ぎ金曜日に食べる慣習が根付くほか、護衛艦内などで出される味を再現したカレーが、青森県むつ市や神奈川県横須賀市、広島県呉市などで街おこしにも一役買っている。
海空が定番料理でアピール合戦を繰り広げる中、陸上自衛隊幹部は「駐屯地ごとのご当地メニューは多いが、陸自何とかみたいなのにあまり興味はない。静観だ」と話している。
JIJI Press