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エジプト系フランス人デザイナー、次のひらめきは日本から

Yeya によると、きたる日曜に FFWD に発表する2019秋冬コレクションは第1弾のような明確なインスピレーションには基づいてはいないらしい。だがきわめて日本的な雰囲気を持つ強調されたシルエットがふんだんに現れそうである。
Yeya によると、きたる日曜に FFWD に発表する2019秋冬コレクションは第1弾のような明確なインスピレーションには基づいてはいないらしい。だがきわめて日本的な雰囲気を持つ強調されたシルエットがふんだんに現れそうである。
02 Nov 2019 12:11:32 GMT9

Sujata Assomull, ドバイ発

エジプト系フランス人デザイナーである Mariam Yeya はかつて実業界でキャリアをスタートさせたのだが、天性のファッションセンスゆえ当時から地元ベストドレッサーリストの常連であった。

既存アパレル市場への違和感から自前ブランドMrs. Keepa  の起ち上げを決意。このブランド名はインスタグラムのアカウントでもあり、フォロワーが多数いる。

Yeya は単に自社ブランドでファッションシーンをリードしているというだけではない。じつは姉 Yasmine も有名なファッションデザイナーで、カイロを拠点に Maison Yaya のワークショップを展開している。そんな姉を持つとあって、ファッションセンスさえあればブランドを起ち上げられるというものではないということも、 Yeya は百も承知だったのである。

そこで彼女はファッションビジネスの技術的側面を修得すべくフランス系のファッションデザイン学校 Esmod ドバイ校に入学。学んだ末に3年前 Mrs. Keepa をデビューさせるや否や、地元ファッション界のトップ級プラットフォーム Fashion Forward Dubai (FFWD) に登場、ちなみに今年も再登場している。

Mrs. Keepa には Yeya の文化的背景から醸し出されるコスモポリタンなオーラがある。だがそれと同時に地元ドバイへの畏敬もきわめて強く感じられる。

コレクション第1弾はいわばドバイ建築への賛歌であった。高いウエストから長く伸びたズボンはドバイの摩天楼さながらになめらかな長い曲線を描いていたし、ブラウスには、ドバイを代表する高層ビル「ブルジュ・アル・アラブ」の造形から着想を得たというベル型の袖を持つものもあった。

Yeya によると、きたる日曜に FFWD に発表する2019秋冬コレクションは第1弾のような明確なインスピレーションには基づいてはいないらしい。だがきわめて日本的な雰囲気を持つ強調されたシルエットがふんだんに現れそうである。

「私の場合、ムードボードを描くにせよインスピレーションを辿るにせよ、明確な基準に従ってやっているわけではないんです。いわば『脳内にストックされてる』大量のアイディアからどれかが何かの拍子に生地やデザインステージにぱっと出てくる感じですね」。

Mrs. Keepa は概して流行に左右されない、時代を選ばない装いなのだが、それでいて『今この時代をまとっている』ような雰囲気を持つ。「会場で様々なお客様に見ていただいていますし、ご信頼いただける地元ブランドに育ってきていますので、高まる多彩なニーズにお応えできるよう、社内オペレーションを拡大しました」と Yeya は言う。

開拓すべきニッチ市場を地元ドバイで見いだし小売の拡大にそなえている Mrs. Keepa にとって、FFWD での発表は重要な機会だ。 Yeya はまもなく自社製品の販売店を2店舗、ドバイにオープンする予定。

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