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ドバイ：サウジアラビアのナーイフ・マルズーク・アル・ファハーディ駐日大使は、日本の中東研究所で開催されたイベントで、サウジアラビアにおける新型コロナウイルスとの戦いに関する進捗状況と、「サウジビジョン2030」の目標について語った。

大使はまた、サウジアラビアの地域政策や、地域及び国際的な関係国との間の平和に対する取り組み、さらにイエメンの合法的暫定政府を支援する上でのサウジアラビアの役割についても語った。

アル・ファハーディ駐日大使は、2017年に発表された「サウジビジョン2030」では、高い雇用率を確保するための一部セクターの民営化、社会的責任の強化、重要な資源を守るための政府セクターのパフォーマンス向上など、活力ある社会と豊かな経済に重点を置いていると述べた。

また、収入源の開発と多様化、石油への依存度の減少についても「サウジビジョン2030」の重要な部分であった。アル・ファハーディ駐日大使は、「これまでのところ、多元的な財源の構築を目指したこの経済改革の枠組みにおいて、この分野では大きな成果を上げており、石油以外の収入は大きく跳ね上がっています」と述べた。

大使によると、非石油収入の成長率は年率22％増となっている。大使は、この数字は、現在の成長率を維持しつつ、2030年には非石油収入が1兆サウジアラビア・リアル（約27.8兆円）に達する可能性があることを示している、と語った。

サウジアラビアは、新型コロナウイルスの感染流行や原油安による経済への悪影響を緩和するため、是正措置を講じた。

「サウジビジョン2030」の進展は、サウジの指導者がすべての人の権利を保障し、すべての市民と住民のために利益を追求することに熱意を注いでいることを示している、とアル・ファハーディ駐日大使は述べた。

「例えば、今日ではサウジアラビアの女性が政府や民間企業で管理職的な地位に就き、男性と同じような機会を享受していることがわかります。」

全世界で新型コロナウイルスのパンデミックが発生した後、サウジアラビアは感染者数の増加を抑えるために、いち早く厳重な予防措置を講じた国の一つである。

この厳格な感染予防措置により国への悪影響が軽減され、これにより世界の他国と比較して感染者数や死亡者数が限定的となったと、アル・ファハーディ大使は述べた。

大使は、保健面でも経済面においても、サウジアラビアの社会は新しい生活様式に適応していると強調した。

「サウジアラビアの人々は、政府が新型コロナウイルスの感染拡大による経済への影響を軽減するために、経済対策措置の施行を余儀なくされたことについて理解を示しています」と述べた。「政府はあらゆるレベルで民間企業の支援に取り組み、財政的または組織的な支援策を数多く講じてきました。新型コロナウイルスの感染拡大を制御し、経済への悪影響を抑えることにより、これらの対策の有効性と効率性を人々は見てきました」と述べた。

さらにアル・ファハーディ大使は、サウジアラビアは中東地域の平和維持に絶えず取り組んでおり、「世界各国との共通の利益に資する形で関係を強化し、友好国との協力関係を確立し、さらに地域や国際機関の枠組みの中で積極的な役割を果たしています」と述べた。

「サウジアラビアには、国民の利益に資する未来に向けた大きなプロジェクトがあり、サウジアラビアの平和に対する熱意は、国際的な場におけるサウジアラビアの行動によって証明されています」と大使は加えた。

アル・ファハーディ大使は、イラン政権は 「中東地域の多くの国に混乱をもたらしています」と述べたうえで、サウジアラビアは 「敵対的なイランの政策が、安全と平和にもたらす脅威に対処するため」国際社会の協力を求めると語った。