
トランプ氏は、先月の選挙での敗北に対して「リベンジ」をするため、投票に向かうよう支持者に促した
ワシントン:ドナルド・トランプ大統領は、ジョージア州で土曜夜、集会を開催し、共和党の上院議員ケリー・レフラー氏とデイビッド・パデュー氏は同州で勝利したのだと、事実とは異なる主張を繰り返した。
トランプ大統領は、大統領選挙後初の集会に集まった大勢の人々に対し、「ご存知のように、私たちはジョージア州に勝ったのだ」と語りかけた。
先月の選挙での敗北に対する「リベンジ」をするため、自身の支持者たちに投票に向かうよう協力を求めた。
実際、次期大統領のジョー・バイデン氏は、500万票のうち約12,500票差でジョージア州を勝利している。
トランプ氏は、2人の共和党員が、この米国史上最も重要な上院の決選投票に勝つことを「確実にする」ために、ジョージア州に赴いたのだ、と述べた。
ファーストレディーのメラニア・トランプ氏は、ジョージア州の市民に「市民としての権利を行使して投票すること」がこれまで以上に重要であると語り、集会を開いた。
トランプ氏は土曜日の夜、ジョージア州バルドスタで行われた集会で、不正が行われたと根拠のない主張を繰り返し、ジョージア州での来年1月5日の上院選挙で、どちらの政党がこの選挙を有利にするかを決定する2議席に投票しないのは間違っている、と警告した。
「再度ジョージア州を勝ち取るのだ。考えを改めることなく、投票してほしい」とトランプ氏は集会で語った。
一部の共和党員は、大統領選挙の結果に疑問を投げかけようとすると、多くの支持者がジョージア州の決選投票に投票しなくなるのではないかと懸念しているため、支持者に投票に向かうようトランプ氏は直接呼びかけたのだ。
上院議員のデイビッド・パデュー氏とケリー・レフラー氏は、それぞれ民主党のジョン・オソフ氏とラファエル・ワーノック氏を打ち負かし、上院を共和党の支配下に置こうとしている。
ドナルド・トランプ大統領は、ジョージア州の共和党所属であるブライアン・ケンプ知事へ、同州の逆転に向けた介入を要請していたが、知事はこれを拒否した。
先月の大統領選挙での民主党のジョー・バイデン氏の勝利を受け入れたくない、共和党員の集会での「盗むのをやめろ」という大合唱に対し、トランプ氏は、「バイデン氏が何をしているのかを知っていれば、知事はそれを非常に簡単に止めることができた」と答えた。
バルドスタでの集会の数時間前、トランプ氏はケンプ氏に電話で、選挙結果を覆すための州議会を開催するよう求めた。しかし、この電話内容を公に明かす権限を持っていないジョージア州の政府高官によると、知事はこれを拒否したという。この件について説明を受けたホワイトハウス関係者が、この電話会談を確認している。
ケンプ氏のツイートによると、トランプ氏はまた、同州の不在者投票封筒の署名の監査を命じるよう求めたという。知事にはトランプ氏に代わって選挙プロセスに干渉する権限がないため、ケンプ氏はこれを拒否した。
トランプ氏のこの要求については米紙ワシントン・ポストが最初に報じた。
トランプ氏のこの敗北への固執は、上院で過半数をとるという自身の党の選挙運動に影を落としている。この呼びかけは、トランプ氏がジョージア州での集会に出席する数時間前に行われた。共和党は、1月5日の2回の決選投票で、支持者に投票するよう呼びかけることに、同氏が注力することを望んでいる。
AP