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退陣を求める声が渦巻く中、トランプ大統領ようやく敗北を認める

ドナルド・トランプ米国大統領、自らの支持者たちがワシントンの米国連邦議会議事堂に侵入した翌日の1月8日、演説を行う。(Donald J. Trump via Twitter/via REUTERS)
ドナルド・トランプ米国大統領、自らの支持者たちがワシントンの米国連邦議会議事堂に侵入した翌日の1月8日、演説を行う。(Donald J. Trump via Twitter/via REUTERS)
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09 Jan 2021 01:01:31 GMT9
09 Jan 2021 01:01:31 GMT9
  • トランプ大統領の演説は、水曜日の暴動事件後、退陣や解任を求める声が渦巻く中行われた。

ワシントン:木曜日、任期を13日残して、ドナルド・トランプ大統領はようやく現実に屈した。トランプ大統領を即時罷免しようという動きが広がりを見せる中、米連邦議会が彼の敗北を認定後、ようやく平和的に去ることを認めている。

トランプ大統領は、ホワイトハウスから投稿したビデオメッセージで、最初に前日連邦議会議事堂で彼の名前の元に実行された暴動を非難した。その後、トランプ大統領は初めて自らの大統領職が間もなく終了することを認めた。しかし、それでも最後まで次期大統領ジョー・バイデンの名前に言及したり、選挙で負けたことに触れたりすることは無かった。

「1月20日に新政権が発足する。私の関心は今、円滑で秩序立った、つなぎ目の無い政権移行に向いている。今こそ癒しと和解が求められている」と、トランプ大統領はビデオで語っている。

追い詰められた大統領がホワイトハウスの中で姿をくらましていた日の終わりに、即時罷免の話しを食い止めるために作られたかのようなメッセージが作成されていた。お気に入りのITプラットフォームの投稿が禁止され、沈黙を強いられる中、トランプ大統領は側近であった補佐官を含む相次ぐ閣僚の辞任を見ることとなった。また、当局がトランプ支持派の暴徒による米国連邦議会議事堂の包囲の実態を慎重に調査する中、トランプ大統領を再び弾劾するか、修正25条を発動して大統領府から追い出そうという議論が高まっている。

米国の民主主義の大きな象徴である連邦議会議事堂の建物内への侵入は、共和党、民主党の両党議員を等しく動揺させている。両党議員は、本人のソーシャルメディアアカウントからも投稿を禁止されるほど危険すぎると見なされた大統領の衝動をいかに抑えるかに苦戦してきたが、そうした人物がまだ世界最大の軍隊の最高司令官であり続けている。

「次の選挙については心配していない。次の14日間を乗り切ることを心配している 」と述べるのは、トランプ大統領の揺るぎない支持者の一人である、サウスカロライナ州選出の共和党上院議員リンゼイ・グラハムである。彼は水曜日の暴動における大統領の姿勢を非難し、「他に何かが起きれば、すべての選択肢がテーブルの上に並ぶことになるだろう」と述べた。

民主党のナンシー・ペロシ下院議員は、「米国大統領が米国に対する武装反乱を扇動した」と公然と非難した。また、彼女はトランプ大統領について、「非常に危険な人物であり、職務を続けさせるべきではない。これは差し迫った問題であり、最高レベルの緊急事態である」と主張している。

トランプ大統領の残りの任期中に、修正条項を発動するために必要な閣僚の起草や、弾劾のために必要な公聴会や裁判を組織するための時間がほとんど残されていないため、どちらの選択肢も実際にはありそうも無い。しかし、劇的な選択肢がワシントンの権力の中枢でさえ議論の対象となった事実は、トランプ大統領への警告としては役立った。

自暴自棄になった大統領が最後の日までにまだ何か事件を起こすのではないかという恐怖が、米国の首都にとどまらず広がっている。例えば、トランプ大統領がより多くの暴力を煽り、無謀な任命を行い、自分や自分の家族のため無謀な恩赦を発出し、あるいは不安定化を引き起こす可能性がある国際的な事件を引き起こすのではないかという憶測さえある。

ツイッターへの投稿禁止措置が解除された後の木曜日の大統領のビデオは、その24時間前に公開された、暴徒に向かって、「素晴らしい。あなた方はとても特別な存在だ」と発言していたのとは真逆な内容となった。暴力を非難することを拒否したことで、大統領に対する批判の嵐が巻き起こったことから、新しいビデオでは、彼はついにデモ参加者を「無法と騒乱を引き起こした」と非難した。

退任の心境については、「あなた方の大統領を務めたことは、私の生涯の誇りだ」と語りながら、公の場への復帰をほのめかしている。支持者には、「私たちの信じられない旅はまだ始まったばかりだ」と語った。

ちょうど1日前、トランプ大統領は支持者を集めた集会で、選挙不正の根拠のない主張を繰り返し、無謀な連中を焚き付け、バイデン候補の大統領選挙勝利の議会認定を混乱させるよう促している。連邦議会議事堂への侵入事件後、夜半過ぎに最終的に議員によるバイデン候補の大統領選挙の勝利者認証がされると、トランプ大統領は、1月20日に平和的な権力移譲に従うことを認めただけの声明を発表した。

ただ、この声明は補佐官によって投稿されたものであり、8,800万人のフォロワーがいる大統領自身のツイッターアカウントから発信されたものではなかった。この4年間、大統領のツイッターアカウントは政策を決定し、分裂と陰謀をまき散らす政治的武器として使用されてきた。

トランプ大統領が自分でツイートできなかったのは、ソーシャルメディア・プラットフォームが、大統領が暴力を扇動して利用規約に違反したとして、初めてアカウントを停止したからである。フェースブックは、トランプ大統領のアカウントはバイデン次期大統領の就任後までオフラインにすると、より広範な禁止措置を採用した。

活力源のソーシャルメディアを奪われたトランプ大統領は、木曜日の夜まで沈黙を守り、米国大統領官邸にこもっていた。しかし、大統領の周りからは、これまで忠誠だった者が出口へと急いだ。どうせ二週間後には退任になるのであるが、大統領の暴動に対する扱いに抗議するために動きを早めている。

エレーン・チャオ運輸長官は、辞任する最初の閣僚となった。チャオは、水曜日に議事堂に閉じ込められた議員の一人である上院多数党院内総務ミッチ・マコネルと結婚している。彼女はスタッフ向けのメッセージで、乱入事件は「私を深く悩ませ、単に脇に置くことができない」と述べている。

暴動をきっかけに辞任した他の人々には、マシュー・ポッティンジャー大統領副補佐官(国家安全保障担当)、ライアン・タリー国家安全保障会議ヨーロッパおよびロシア問題上級ディレクター、およびファーストレディ、メラニア大統領夫人の首席補佐官ステファニー・グリシャム、元ホワイトハウス報道官等がいる 。

トランプ大統領の元大統領首席補佐官代行で、現在は北アイルランド問題担当の特別代表のミック・マルバニーは、CNBCの取材に対し、マイク・ポンペオ国務長官に連絡し、「辞職する意向を伝えた …これ以上職務を全うできない。とどまることは出来ない」と伝えたと語った。

マルバニーはまた、トランプ大統領のその他の側近は、任期の最後の日まで、大統領のある種の防波堤としてポストに留まることを決意していると述べた。

「留まることを選んだ人たちは、彼らの何人かと話をしたが、自分が辞めれば、大統領が代わりに問題がある人間を選任することを懸念して残る選択をしている」と、マルバニーは述べている。

マルバニーの前任者で、大統領首席補佐官だったジョン・ケリー元米海兵隊将官はCNNの取材に対し、選任した閣僚たちによる大統領の強制解任を認めている修正第25条第4項について、「閣僚は会合を開いて議論をするべきだと思う」と語っている。

上院少数党院内総務のチャック・シューマーはナンシー・ペロシ下院議長に賛同し、トランプ大統領が、「もう一日も長く政権を維持すべきではない」と主張し、マイク・ペンス副大統領と閣僚に行動するよう促した。しかし、チャオの辞任によって、修正条項の発動に向けた動きが停滞する可能性が持たれている。

検討会に参加した2人によると 、この問題に関するスタッフレベルの話し合いは、複数の部署にまたがって行われ、ホワイトハウスの一部でさえも行われている。しかし現時点で、閣僚でペンス副大統領を大統領代行にする動きへの支持を公に表明している者はいない。しかし閣僚の何人かは、トランプ大統領が残りの在任期間、大統領職に留まることはあまりにも不安定であると考え、即時解任に同調する向きもある。

ホワイトハウス西棟では、大きなショックを受けた補佐官たちが荷造りを始め、バイデン次期大統領チームの到着に先立って、彼らの業務の引継ぎを開始するという遅れた指令に基づいて行動している。作業の遅れは、トランプ大統領が選挙日以来、敗北を認めないことに専念し、自らが果たすべきその他の責務を犠牲にしてきたからに他ならない。

最も顕著なのは、毎日記録的な数の米国人を死に至らしめている、猛威を振るう新型コロナウイルスとの戦いがある。

ほとんどの側近は、今後の大統領の計画については何の理解も、予測もしていない。トランプ大統領がホワイトハウスを去る日まで、人々の視界から消えたままでいられるかどうか、疑問を抱いている者もいる。ホワイトハウスのケイリー・マッケナニー報道官は、連邦議会議事堂包囲について、「驚愕する出来事で、非難に値し、本来の米国的流儀に反する」との 簡潔な声明を読み上げている。

しかし、彼女の言葉には、ほとんど重みは無い。トランプ大統領は長いこと、自らの大統領職を代弁できるのは自分だけであることを主張してきた。

AP

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