
小惑星「りゅうぐう」の砂を地球に持ち帰った探査機「はやぶさ2」の帰還カプセルが12日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)相模原キャンパスに隣接する相模原市立博物館(同市中央区)で公開された。
記念式典でJAXAの津田雄一プロジェクトマネジャーは「はやぶさ2が生まれた場所でお見せできるのは感慨深い。実際に宇宙から地球に帰ってきた現物の重みと迫力を味わっていただければ」と述べた。
公開されたのは、カプセル本体部分の「インスツルメントモジュール」や大気圏突入時の高熱から内部を守る「ヒートシールド」、着陸時に用いたパラシュートなど。ヒートシールドは焼け焦げ、高熱にさらされた過酷な状況をとどめていた。りゅうぐうの砂を収めた容器や砂そのものは解析中のため展示されない。
12日は午後からの一般公開に先立ち、近隣小学校の児童約120人が見学。小学5年の石井照真君(10)は「写真で見ていたが、実際に見るとたくさんのパーツで構成されていて驚いた。中の砂を守る仕組みがたくさんあった」と話した。
JIJI Press