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米国のバイデン大統領がCOVID-19の発生源についてさらなる情報諜報捜査を指令

2021年2月3日、中国の武漢でCOVID-19の発生源の調査を行っている世界保健機構のチームが訪問した際に、警備員が武漢ウィルス研究所の外で監視している。(ロイター のファイル)
2021年2月3日、中国の武漢でCOVID-19の発生源の調査を行っている世界保健機構のチームが訪問した際に、警備員が武漢ウィルス研究所の外で監視している。(ロイター のファイル)
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27 May 2021 09:05:51 GMT9
27 May 2021 09:05:51 GMT9
  • 捜査においては、手がかりから中国の研究所と関連づけられる可能性を除外すべきではない
  • バイデン政権が、中国は感染拡大についてもっと情報公開すべしという世界的な圧力に同調

ワシントンDC:5月26日(水)、ジョー・バイデン大統領が米国情報機関の職員にCOVID-19のパンデミック発生源に関する調査努力を「増強する」よう命じた。その手がかりから中国の研究所と関連づけられる可能性についても探ることになる。

バイデン政権はその可能性を過去数か月、一つの周辺理論として最小限にとどめてきたが、ここへ来て「中国は感染拡大についてもっと情報公開すべし」という世界的な圧力に同調し始めている。大統領は中国に対してもっと強硬な姿勢を示し、調査妨害の嫌疑について中国を問いただす機会を利用すべきだという共和党からの非難を回避するためだ。

バイデン大統領は米国の情報機関に対し、90日以内に結果報告をするよう要請した。彼は米国の国立研究所に調査への支援を命じ、情報機関には中国政府に対する具体的な質問内容をリストアップするよう命じた。さらに彼は中国に対し、パンデミックの発生源を突き止めるための国際調査に協力するよう要請した。

ドナルド・トランプ前大統領をはじめとする共和党員らは、コロナウィルスは中国の武漢で人間と感染動物との接触を通して自然に起きたのではなく、研究所のミスから発生したものだという説を打ち出してきた。

バイデン大統領は声明の中で、情報機関の職員の大半がその2つのシナリオを「癒合」しているが、「どちらか一方の可能性の方が高いと評価するには、十分な情報がないと考えている」と述べた。彼によると、2つの調査機関が動物との接触論に傾いており、「1つの機関はどちらかというと研究所のミス論に傾いており」「双方とも自信の程度は低~中レベル」だという。

「米国も同じ様な考えを持つ世界中の同胞たちと協働しながら、中国が完全な透明性を有する証拠ベースの国際調査に協力するよう、また、すべての関連データと証拠へのアクセスを提供するよう、強く要請していく」とバイデン大統領は述べた。

その声明に先立って、バイデン政権は数週間にわたり、研究所からのウィルス漏洩論に関する公の場での議論を回避しており、彼個人としてもその理論には無理があるという立場をとっていた。

米国政府の姿勢の変化を表すもう一つの兆候として、上院が武漢の研究所に関する2つの修正案を満場一致で承認し、それらの修正案を、イノベーションに対する米国の投資額を増やすというほぼ無関係の法案に付随させた。

修正案の一つはランド・ポール上院議員(共和党、ケンタッキー州選出)の発案で、ウィルスの強度または感染力の増強に関する「機能獲得」調査への米国出資を阻止するためのものだ。ポール議員は政府の感染症専門家の第一人者であるアンソニー・ファウチ博士にきわめて批判的で、中国の活動に関する上院の公聴会では ファウチ博士に対して攻撃的な尋問を行った。もう一つの修正案はアイオワ州の ジョニ・アーンスト共和党上院議員(アイオワ州選出)の発案で、武漢ウィルス学研究所への資金援助を阻むものだ。

双方とも、上院でいまだ議論されているより広範な法案の一部として、指名投票なしに承認された。

パンデミックの発生源については、5月26日(水)、ホワイトハウスの顧問であるファウチ博士が、彼自身と科学界のほとんどの人々は「最も考えられるシナリオとして、これは自然発生であると信じているが、100%確かな答えは誰にもわからない」と述べた。

「また、多くの懸念や憶測があり、かつ誰も確かなことを知らないため、オープンで透明性があり、情報がすべて入手でき、それらを綿密な検査の対象として使うことができるような調査がぜひとも必要だと思う」とファウチ博士は上院公聴会で述べた。

ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は5月25日(火)、ホワイトハウスは世界保健機関による新たな中国に関する調査を支持するが、効果的な捜査とするには「中国が前向きに協力し、発生源を突き止めるのに必要なアクセスを許可することが必要となる」と語った。

バイデン大統領は、中国政府が国際調査に完全に協力することを拒否している以上、確固たる結論には至らないかもしれないという可能性を今も念頭に置いて  いる。

「もっと早い時期に我々の調査官たちを送り込むことができなかったことが、COVID-19 の発生源を突き止める調査において常にネックとなる」と彼は言う。

ワシントンDCにある中国大使館は、バイデン大統領の指令については言うまでもないが、一部の政治家たちがいつまでも文句の言い合いに執着していることを非難しながら、その一方でパンデミックと戦うための切迫した必要を無視している。

「誹謗中傷運動と責任転嫁が戻ってきた。『研究所からの流出』論がまたもや表面化しつつある」と5月26日(水)に中国は自らのウェブサイトに声明を掲載した。

バイデン政権高官らは研究所からの流出論について引き続き強い疑念を抱いている。彼らはむしろ、中国がこれほど重大な問題についての調査に協力しようとしないことについて、世界の舞台における他の無責任行動同様、彼らの典型的な態度だと考えている。

政府高官らの間では、万が一最終的な結論が分かったとしても、それによって何かが変わるということではないが、中国の非協力的な姿勢は現在世界中の目にさらされていることには違いないと言っている。

国務省はこの春トランプ時代からの一つの「中国研究所論」に関する調査を終えているが、引き続き他の政府機関と協力しながら、中国が世界と協力するよう強く要請すると述べた。

「この調査における自国の役割はもう終了しているという中国の態度は遺憾であり、他の国際社会のメンバーと相いれないものがある。他の国際社会のメンバーは国境超えて協力し合い、このパンデミックを終息させて世界の健康上の安全を向上させようとしているからだ」とネッド・プライス報道官は言う。

ウィルスの発生源の調査は極めて重要だとアリンジェイ・バネルジー氏は言う。彼はカナダのサスカチュワンにあるワクチン&感染症機関のウィルス学者だ。その理由は、「出所がわからなければ、それが再びそこから感染拡大するのを止めることができないからだ」

「このウィルスが野生動物の保護区から発生した可能性は大いに考えられる」と彼は言う。ウィルスが動物から人間へ飛び火するという流出現象は自然界ではよくあることだ。科学者たちはすでに2つの類似するベータコロナウィルス、SARS1とMERSについて周知しており、それらはこうもりの体内で進化し、人間が感染すると感染拡大を引き起こす。「我々が今現在持っている証拠によると、このウィルスは野生動物から発生したものと思われる」と彼は言う。

しかし、この件は完全に解明されたわけではない。「確率の問題が存在し、可能性の問題が存在する」とバネルジー氏は言う。

「どの動物においてもSARS-CoV-2と100 %一致するウィルスを確認した人は誰もいないため、調査官は他の可能性についても調べる余地はある」

5月25日(火)、バイデン大統領の上級顧問アンディ・スラヴィット氏は、「答えが何であろうと、世界は徹底的に見極める」必要があると述べた。

「中国による完全に透明なプロセスが必要だ。それには世界保健機関による補佐が必要となる」とスラヴィット氏は言う。「現時点ではそれらが我々に与えられているとは思われない」
AP

 

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