東京:パラリンピック難民選手団初の女性選手が23日、東京大会に参加できて「光栄」だと述べ、障害を持つ他の女性たちにスポーツをするよう勧めた。
アリア・イッサ選手は、新型コロナで1年延期された24日のパラリンピック開会式で、6人からなる難民選手団の旗手を務める2人のうちのひとりだ。
ギリシャの国でシリア人の両親の元に生まれた20歳の彼女は、東京大会の陸上女子こん棒投げに出場する。そして彼女は、他の人々にも自分の後に続いて欲しいと願っている。
「私は障害を持つ女性たちに、家に閉じこもっていないで毎日スポーツに取り組み、外の世界に出ましょうと言いたいです。自分がその最初のお手本となりたいと思います」と彼女は記者会見で述べた。
「一生のうちにパラリンピックに出られるとは思ってもいませんでした。そして、ここ東京パラリンピックで初の女性難民選手になれるなんて。これは私にとって非常に光栄なことです」
イッサ選手は4歳の時に天然痘を患い、神経系に損傷を負った。現在は車いすを使用しており、話すことがやや困難だ。
3年前に障害者スポーツを始め、2年前からこん棒投げのトレーニングをしてきた。
彼女は24日、アフガニスタンで育った水泳のアッバス・カリミ選手とともに難民選手団の旗手を務める。
難民選手団がパラリンピックで競うようになったのは、2016年のリオ大会からで、今大会が2回目となる。
難民選手団のイレアナ・ロドリゲス団長は、24日には6人のパラリンピック選手たちが「世界中に散らばる8200万の難民の人々」を代表し、人々に希望のメッセージを送りたいと述べた。
「私たちは難民を受け入れている国々に非常に感謝しており、難民を支援できる国にはそうして欲しいと望んでいます」とロドリゲス団長は述べた。
「それを、日本の皆さんにも強いメッセージとして残すことができればと思います」
公式データによると、世界3位の経済大国である日本は、2020年に47人の難民を受け入れたが、これは同年に受け付けた亡命申請の1%強だ。
「私たちの想いは、アフガニスタンのすべての人々に向けられています」とロドリゲスさんは付け加えた。
タリバンから逃げ出そうとするアフガニスタンの人々が、カブール空港で米国主導の軍事活動の場に殺到して惨事となり、少なくとも7人が死亡している。
AFP