
アラブニュース
リヤド:ゴールドと3,608個の白黒のダイヤモンドで飾られたフェイスマスクが現在、中東最大の宝飾品展覧会というふれこみのリヤド・シーズン宝飾品サロンで展示されている。報道によると世界最高額のマスクだという。
このマスクにかかわったのが米国ジュエリーブランドのイーベルだ。同社社長でデザイナーでもあるアイザック・レヴィ氏がアラブニュースに語った。「世界最高額のコロナウイルス用マスクを出品でき誇りに思います。ロサンゼルスの私の上客から発注いただいたものです」。顧客が150万ドルを支払ったこのマスクをイーベルはリヤド・シーズンの宝飾品サロンに貸し出した。
マスクは3つの部分からできている。前面のピースは重さ280グラムの宝石で飾られたカバーで、その内側にN99マスクがついている。3層目は使い捨てフィルターだ。「(米国食品医薬品局に)100%承認されたコロナウイルス用マスクです」とレヴィ氏は強調した。
ダイヤモンドとゴールドの美しさを引き立てるだけでなく、世界的な医療基準に準拠した機能性フェイスマスクを製作するのは、同社にとって「実に面白い挑戦」だったとレヴィ氏は述べた。
「結局、当社は宝石商であってフェイスマスクメーカーではないからです」と彼は言い、この依頼によって「会社が(新型コロナウイルス感染症のパンデミックという)困難な時期を乗り越える上でかなり助けられた」と付け加えた。
「昨年、状況が芳しくなかったとき、寛大にもこのオーナーは会社を支えてくれました」とレヴィ氏は説明した。210カラットのマスクの製作には9カ月以上を要し、25人の宝石商、16人のダイヤモンドセッター、9人の金細工職人が作業に携わったという。「本物の傑作ができました」と彼は言った。
レヴィ氏がアラブニュースに語ったところによると、マスクのオーナーは注文時に3つの条件をつけたという。「彼の条件は世界最高額のコロナウイルス用マスクにすること、12月31日までに納品すること、そしてご自身のお名前は出さないことです」
世界じゅうのメディアが注目しているにもかかわらず、今もマスクのオーナーが誰かを知っているのはデザインチームの選ばれた数名のみだ。
「この紳士は宝石商や宝飾品コレクターではありません」とレヴィ氏は言った。「彼はアートコレクターでこのマスクを芸術品として見ています」
また、オーナーは今年末にマスクを最低落札価格250万ドルでオークションに出品する可能性が高いという。