


シャムス・エル・ムタワリ
金沢工業大学の松井くにお教授のチームは、コード化された日本の点字ブロックを読み込むと音声案内が流れて視覚障害者や観光客を支援するモバイルアプリケーション「Walk & Mobile -コード化点字ブロック認識アプリ-」の開発に取り組んできた。
このアプリの開発は2018年10月から始まり、2019年のプロトタイプ実験を経て、金沢21世紀美術館周辺のさまざまな場所にコード付き点字ブロックが設置された。
その後、コード付き点字ブロックの利用は広がり、金沢市内の店舗をはじめ、さまざまな場所の情報を提供している。
金沢工業大学の公式ウェブサイトによると、コード付き点字ブロックは点字ブロックの25カ所を樹脂で着色し、コード化したものである。
アプリを利用したい人がスマートフォンを点字ブロックに向けると、緑色の枠が表示され、文字や音声、視覚情報による道案内で助けてもらえる。
このアプリが利用するのは、「コード化点字ブロックを認識する画像認識技術です。まず印としてつけられた黒い点がどこに記されているかを番号として認識し、それをコードに変換します。そして、そのコードをスマホで画像認識してサーバーに送ると、サーバー側のデータベースに登録されている案内情報をスマホに返してくれるわけです。ただ、この案内情報をつくるのがかなり大変な作業です。本当なら実際にその場所に行って調べてつくるのが一番いいのですが、それには膨大な時間と手間がかかるため現実的ではありません」と、松井教授は大学のウェブサイトに掲載されたインタビューで述べている。
3月18日の「点字ブロックの日」には、Twitterの@JapanGovでアプリの主な機能を紹介するツイートが、点字ブロックの写真とともに共有された。
3/18 is #BrailleBlockDay in #Japan. Prof. MATSUI Kunio’s team at #KanazawaInstituteOfTechnology make "coded Braille blocks" that provide audio info via affixed codes read by a smartphone, helping both the visually impaired & tourists. https://t.co/ffyxpi7nFt#LandOfDiversity pic.twitter.com/Afm2rTXhk8
— The Gov't of Japan (@JapanGov) March 18, 2022
このアプリは誰もが参加できるより多様な社会の実現に貢献すると、同大学のウェブサイトは述べている。また、このアプリはiOSとAndroidの両ユーザー向けに無料で提供され、App StoreやGoogle Playでダウンロードできるため、ユーザーにとってより利用しやすいものになるだろう。