
アラブニュース
ジェッダ:イランで水曜、サッカーワールドカップ予選の試合が行われたスタジアムで、チケットを持った女性数千人の入場が拒否され、怒りの声が上がっている。
エブラヒム・ライシ大統領は、内務省に調査を命じた。同地区の知事は謝罪し、イランの司法長官は「この出来事は容認できるものではない」と述べた。
火曜夜、イランが2-0で勝利したレバノンとのワールドカップ予選は、北東部の都市マシュハドにあるイマーム・レザ・スタジアムで開催された。この試合のチケットを購入した女性約2,000人がスタジアムの周りに集まったが、彼女たちの入場が許可されることはなかった。
マシュハド市のモフセン・ダバリ知事は、「多くの人々がスタジアムに入場できず、申し訳ない。残念なことに、外にいた多くの人々が試合観戦の機会を奪われた」と語った。
モハマド・ジャファル・モンタゼリ検事総長は、「チケット販売条件が女性も許可するというものであったなら、彼女たちにはふさわしい席が用意されるべきだった」と語り、「この事件は容認できるものではない…管理不足が示された」と述べた。
禁止令の取り締まりに「過剰な力」が働いたという疑惑の中、ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は協会サッカーの最高統括団体であるFIFAに対し、介入を促した。
HRWのイラン上級研究員であるタラ・セペーリ・ファー氏は、「イラン当局は、女性のサッカー競技場への入場禁止という差別的な残酷行為を徹底するためなら、どんなことでもするつもりだということを繰り返し示してきた」と語った。
「イラン当局の長年の違反行為を考えると、FIFAは非差別に関する独自の世界的ガイドラインに従う必要があり、イランの非遵守行為に対する罰則実施を検討すべきだ」
セペーリ・ファー氏は、イランサッカー連盟の「女性は9人しかチケットを購入しておらず、試合までの間に偽チケットがファンの間で出回った」という主張に疑問を呈し、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長の名前を出して本件に関する行動を求めた。
セペーリ・ファー氏は、「インファンティーノ会長は、イラン人女性がスタジアムに行けるようにすると個人的に約束した」と述べた。「FIFAの行動は遅すぎる。イランの女性が世界中の仲間と同じように試合を観戦できるよう、透明性のある説明責任を真剣に果たそうとしていることを、もっと早くに示すべきだった」
世界サッカー統括団体は、水曜の出来事を見逃すことはないだろう。同団体は、2019年9月にもイランに対し、「女性が制限なくスタジアムに入場できるようにするか、国際大会への出場停止処分を受けるかだ」と命じている。
この決定は、2018年に男装してスタジアムに入ろうとして拘束されたサッカーファンであるサハル・ホダヤリ氏の死をめぐる騒動を受けたものだ。彼女はその後、収監されることを恐れて自らに火をつけた。
イラン当局は、FIFAが課した「2019年10月までに女性入場を許可するように」という期限に対処するため、アザディ・スタジアムでのワールドカップ予選に限っては女性の参加を認めたものの、その後は禁止を持続させるため、様々な策を打ち出してきた。
イランは1979年の革命以来、サッカーやその他のスポーツ競技場への女性観客の立ち入りを一般的に禁止している。同国の有力聖職者たちは、「男性的な雰囲気や半裸の男性を目にすることから女性を保護しなければならない」と述べている。