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「持続可能な遺産」を残すことを目指す東京2020オリンピック

2019年12月21日に東京で開催された、東京2020オリンピック大会の会場となる新国立競技場での「初めてのレース」イベント中、トラックの上でカメラに向かってポーズする参加者たち(時事通信社/AFP)
2019年12月21日に東京で開催された、東京2020オリンピック大会の会場となる新国立競技場での「初めてのレース」イベント中、トラックの上でカメラに向かってポーズする参加者たち(時事通信社/AFP)
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26 Dec 2019 12:12:55 GMT9
26 Dec 2019 12:12:55 GMT9

ジュマナ・カミス・ドバイ

電子機器廃棄物をオリンピックのメダルに、そしてシャンプーの容器を表彰台に変えるためのリサイクルシステムを導入し、2020東京オリンピックを持続可能な実践の模範にする計画が進行中です。

東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は「より良い未来へ、ともに進もう。地球と私たちのために」というコンセプトを採用し、大会を通してグローバルな持続可能性の課題に対する打開策を紹介すると発表しました。

「私たちは大会の実施を通じて、国連の持続可能な開発目標の実現に貢献することを目指しています。また、東京2020大会のコンセプトと遺産が将来のオリンピックおよびパラリンピックに引き継がれるようにすることも約束しています」と委員会は述べました。

オリンピックが東京へ帰ってくる8ヶ月前である12月16日、大会のために建てられた新国立競技場では日本の安倍晋三首相、小池百合子東京都知事、そして建築家の隈研吾により完成を示す竣工式が行われました。

新国立競技場の環境に優しいデザインは、日本の建築物の環境性能評価指標であるCASBEEの最高ランクを達成することを目標に、「可能な限り低い環境負荷」を持つように設計されました。

さらに、会場のエネルギー効率を最大化するため、最先端のエネルギー管理システムが導入されました。

「自然エネルギーの利用により環境負荷が軽減されます。屋根の縁のガラス部分には薄膜太陽電池が組み込まれました。雨水と井戸水がスタジアムの芝や植物、木の灌漑に使用されます」と、スタジアムの設備に関して組織委員会がメディアに向けて発表した声明を読んでください。

東京2020の武藤俊郎事務総長は会場の開会式について次のように述べています。「世界中のアスリートが新しいスタジアムに足を踏み入れるのをとても楽しみにしています。それがかけがえのない遺産になることを私たちは信じています。今後50年あるいはそれ以上の間、人々がスポーツを楽しみながら、健康的で満ち足りた日々を送ることができる場所になることでしょう。このことを念頭に置いて、私たちはこれまでで最高の大会を主催すべく準備を続けてまいります」

「気候変動」、「資源管理」、「自然環境・生物多様性」、「人権・労働・公正な事業慣行」、「参加・協同・情報発信」という5つの主要テーマの下で、さまざまな持続可能性に関する活動も委託されています。

2020年7月24日に開始する予定のオリンピックでは、206カ国から11000人以上の選手が集まり、大会のために用意された5000個のメダルのうち1つ以上を競います。

しかし、金、銀、銅の配合でメダルが作られる従来のオリンピックとは異なり、東京大会では「東京2020メダルプロジェクト」の下、環境に優しいメダルを導入します。

1位、2位、および3位のメダルは、携帯電話など、一般から寄付された消費者向け電子機器廃棄物から回収した貴金属から製造されます。

それと同様に、委員会は気候変動をテーマに「脱炭素社会の実現に向けて」と呼ばれる構想も採用しています。この構想では、大会で必要な電力の100%を再生可能エネルギー源から取得する予定です。42箇所のすべての会場、報道機関、放送施設、オリンピックおよびパラリンピック村の電力はこれにより供給されます。

2017年に開始した別の持続可能性プログラム「オペレーションバトン」(国産木材での選手村の建設)では、大会の主要施設の1つとビレッジプラザとして知られるチームの歓迎式の会場を、参加自治体が持続可能な生産源より生産した木材を使用して建設しています。建物は東京大会の後に解体され、木材は再利用のために自治体に返却されます。

また東京2020では、リサイクルされた海洋中の、また家庭から出たプラスチック廃棄物を利用し、大会のさまざまな式典で使用される表彰台をP&Gとの協力の下制作しています。委員会は調達されたすべての商品と物品の99%の再利用もしくはリサイクルも目指しています。

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