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渋谷慶一郎氏、東京を舞台としたグッチの最新映画のオリジナル・サウンドトラックを作曲

「Kaguya by Gucci」は、サンダンス映画祭ショートフィルム部門でグランプリを受賞するなど高い評価を受けている映画監督である長久允氏が監督している。(提供写真)
「Kaguya by Gucci」は、サンダンス映画祭ショートフィルム部門でグランプリを受賞するなど高い評価を受けている映画監督である長久允氏が監督している。(提供写真)
「Kaguya by Gucci」は、サンダンス映画祭ショートフィルム部門でグランプリを受賞するなど高い評価を受けている映画監督である長久允氏が監督している。(提供写真)
「Kaguya by Gucci」は、サンダンス映画祭ショートフィルム部門でグランプリを受賞するなど高い評価を受けている映画監督である長久允氏が監督している。(提供写真)
「Kaguya by Gucci」は、サンダンス映画祭ショートフィルム部門でグランプリを受賞するなど高い評価を受けている映画監督である長久允氏が監督している。(提供写真)
「Kaguya by Gucci」は、サンダンス映画祭ショートフィルム部門でグランプリを受賞するなど高い評価を受けている映画監督である長久允氏が監督している。(提供写真)
「Kaguya by Gucci」は、サンダンス映画祭ショートフィルム部門でグランプリを受賞するなど高い評価を受けている映画監督である長久允氏が監督している。(提供写真)
「Kaguya by Gucci」は、サンダンス映画祭ショートフィルム部門でグランプリを受賞するなど高い評価を受けている映画監督である長久允氏が監督している。(提供写真)
「Kaguya by Gucci」は、サンダンス映画祭ショートフィルム部門でグランプリを受賞するなど高い評価を受けている映画監督である長久允氏が監督している。(提供写真)
「Kaguya by Gucci」は、サンダンス映画祭ショートフィルム部門でグランプリを受賞するなど高い評価を受けている映画監督である長久允氏が監督している。(提供写真)
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05 Sep 2022 04:09:03 GMT9
05 Sep 2022 04:09:03 GMT9

ソフィー・マユコ・アルニ

東京:渋谷慶一郎氏は今年、ドバイ万博のステージで、アンドロイドロボットを中心とした交響曲アンドロイドオペラ®︎「MIRROR」を初演した。 日本パビリオンで上演されたこのオペラでは、渋谷氏と共に人工知能(AI)を搭載したヒューマノイドロボット「オルタ3」がステージに登場し、ドバイの観衆の喝采を受けて歌手デビューを果たした。

「オルタ4」と共に創作を続けている同氏は先日、グッチを象徴するバンブーハンドル・ハンドバッグの発売75周年を記念した最新短編映画「Kaguya by Gucci」のオリジナル・サウンドトラックを作曲した。

「これはオルタ4のデビュープロジェクトです」と渋谷氏は説明する。同氏はアラブニュース・ジャパンの取材に対し、オルタ4の進化した体と構造に対する興奮を語る。「オルタ4の顔の表情と体の動きは前バージョンから改善しました。体の関節が増えて、動きがよりしっかりとしています」。グッチの映画制作チームとのコラボレーションでは「オルタ4に皆が興奮して」、このロボットがプロジェクトの主役の一人となった。

「Kaguya by Gucci」は、サンダンス映画祭ショートフィルム部門でグランプリを受賞するなど高い評価を受けている映画監督である長久允氏が監督している。映画は東京を舞台としており、日本の昔話「竹取物語」を想起させる作品となっている。ストーリーの中心となるのはKaguya(演:満島ひかり)で、月から落ちてきた彼女をOkina(演:アオイヤマダ)が見つけることになる。5分間のこの映画は鑑賞者を感情のジェットコースターに乗せ、テンポの緩急、ナレーション付きのストーリーボード、驚くべきグラフィックが現代の東京のリズムを形作る。

月光の美を体現する天上界の姫は、光り輝くネオンライトと静寂感漂う自然の風景の狭間で街を探索する。渋谷氏によるサウンドトラックは、かぐや姫と彼女に恋するMikado(演:永山瑛太)をめぐるシンプルだが感情的に複雑なストーリーへの没入感に寄り添う。出演者はグッチの「ラブパレード」コレクションのアイテムを身に着けており、ストーリーにさらなる華を添えている。

渋谷氏は、このグッチとのコラボレーションのプロセスについて、チームは最初から彼のビジョンを理解していたと語る。「(この映画のクリエイティブコンセプトを担当した)田辺俊彦氏からサウンドトラックの作曲を打診されました。2019年にパフォーマンスを行ったアルス・エレクトロニカの時から彼のことは知っていました。彼は以前にグッチと仕事したことがあって、今回のプロジェクトのためのアンドロイド楽曲の作曲を依頼してくれたのです。良いタイミングでした。というのは、普通は広告ディレクターはアーティストとコラボレーションしたがらなかったりするのですが、田辺氏はプロデューサーとして、意志の強いクリエイターをプロジェクトに招き入れるのに積極的だったのです。(この映画を監督した)長久氏もしっかりとしたコンセプトのビジョンを持っています」

「(グッチとの)コラボレーションを快諾しました。アートプロジェクト、音楽プロジェクト、広告キャンペーンの交差点から非常に面白い結果が生まれると思ったからです」。グッチのユーチューブチャンネルで100万回以上の再生回数を獲得したこの映画は約3ヶ月かけて制作されたもので、前衛映画、テクノロジー的実験、商業広告の要素を完璧に融合させている。渋谷氏は、クリエイティブなアイディアの実現に関して、ゆっくりと進める音楽業界とは対照的な、ファッション業界のペースの速さとフレッシュなエネルギーについても言及した。

渋谷氏は日本において、作曲家・音楽家として、東京を拠点とする自主音楽レーベル「ATAK」の主宰者として、そして大阪芸術大学の「Android and Music Science Laboratory」の共同設立者として知名度を得ている。また、2013年にパリのシャトレ座でコンピューターによって作られたオペラ「THE END」を初演して以来、世界中でパフォーマンスを行っている。

渋谷氏とオルタ4は以前にライブコンサートのパフォーマンスでは共演しているが、両者のコラボレーションが映画でフィーチャーされるのは今回が初めてとなる。「全てのクリエイティブなプロジェクトにおいて、私は常に自由です」と同氏は言う。「事前に録音する映画のサウンドトラックの作曲とライブパフォーマンスには大きな違いがありますが、どちらにも即興の感覚があるのです」

渋谷氏の成功は、現代のパフォーマンス、音楽、アートの境界を押し広げるテクノロジーの可能性にはっきりと傾倒する姿勢だけでなく、日本の伝統的なパフォーマンス形式への敬意にも依っている。温故知新的なレトリックを擁護する日本のトップアーティストは多いが、驚くべき機械学習のイノベーションと、仏教の僧侶による声明とのコラボレーションや歌舞伎や能への深い敬意が並置されているという点で渋谷氏は一線を画している。

このことは、日本のよく知られた秋の伝統行事である月見を記念した今回の新しい映画にも当てはまる。

「サウンドトラックで意図したのは、月のイメージを再現することでした。映画『E.T.』が好きなので、エイリアンと人間のロマンティックな物語を思い出させると同時に、かぐや姫のロマンティックな物語とも調和するものにしたいと思いました」と渋谷氏は語る。

東京のような未来志向都市においては、特にそのテクノロジーへの偏重を考えると、「竹取物語」のような風変わりで幻想的な昔話は新たな意味を帯びる。

「歌詞の70~80%は長久監督が書きましたが、サウンドトラックの一部にもっと歌詞が必要な部分がありました。AIを使って歌詞を作ろうと試みたところ、うまく行きました。私たちが使ったAIソフトは、監督が書いた歌詞に基づいて新しい歌詞を作ることができたのです」と渋谷氏は振り返る。「AI作詞家の名前は何がいいかとAIに聞いてみたところ『Cypher』と答えたので、それを採用しました」。サウンドトラックの歌詞は実際に「長久允、Cypher(AI)」とクレジットされている。

今後のプロジェクトについては、渋谷氏は現在、亡き妻と共同設立した自主レーベル「ATAK」の20周年記念レコードのリリースに向けて忙しくしているという。9月11日にリリース予定のこのレコードでは、同氏は音楽活動のルーツに回帰して電子音やノイズミュージックを取り入れている。

現時点で他にも、科学者、研究者、建築家、パフオーマーなど様々なパートナーとコラボレーションしており、2025年の大阪万博へつなげていくという。「ドバイ万博を経て、今は大阪万博を見据えています。万博に関してはUAEと日本は良好な関係を築いています。ドバイ万博でアンドロイドオペラを初演できたことは光栄でした。大阪万博のためにアンドロイド用の新たな楽章を作っているところです」

渋谷氏は最後に、湾岸地域への再訪を楽しみにしていると語った。「世界中の多くのパートナーや団体とコラボレーションしてきて気づいたのは、湾岸地域がテクノロジーや未来に関連した試み全般に対して特有の熱意を示しているということです。UAEでの私の体験は素敵なものでした。この地域にまた来ることができればいいなと思います。もしかしたら、サウジアラビアやカタールも回るコンサートツアーで来れるかもしれません」

この映画の公開を記念して、8月31日から9月20日まで、グッチのポップアップストアが東京日本橋の三越デパートにオープンし、「Kaguya by Gucci」を観ることができるインスタレーションが設置される。映画はGucci.comおよびグッチのユーチューブチャンネルでも視聴可能だ。

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