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国連リビア特使、選挙に向けた「統一政府」樹立を求める明らかな方針転換

2023年3月11日、トリポリで記者会見する国連リビア特別代表兼国連リビア支援団(UNSMIL)団長のアブドゥライ・バティリー氏。(AFP)
2023年3月11日、トリポリで記者会見する国連リビア特別代表兼国連リビア支援団(UNSMIL)団長のアブドゥライ・バティリー氏。(AFP)
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23 Aug 2023 04:08:24 GMT9
23 Aug 2023 04:08:24 GMT9
  • ここ数年の国連外交は、GNUのアブドゥルハミド・アル・ドバイバ首相を交代させ、投票を監督する別の暫定政府を樹立することよりも、意見の相違があっても国政選挙を実施することの緊急性に焦点を当てていた。

トリポリ:国連リビア特使アブドゥレイ・バティリー氏は22日(火曜日)、「主要プレイヤーが合意した統一政府は、この国を選挙に導くために不可欠だ」と述べ、選挙が先に来るべきだという以前の立場からの明らかな方針転換を示した。

国際的に認められている、リビアのトリポリを拠点とする「国民統一政府(GNU)」は、国政選挙の試みが失敗した2021年初め以降、東部の議会に受け入れられていない。

リビアにおける未解決の対立の危険性は、先週トリポリで武装派閥が戦闘を繰り広げ、ここ数年で最悪というこの衝突で55人が死亡したことで明らかになった。

ここ数年の国連外交は、GNUのアブドゥルハミド・アル・ドバイバ首相を交代させ、投票を監督する別の暫定政府を樹立することよりも、意見の相違があっても国政選挙を実施することの緊急性に焦点を当てていた。

「ドバイバ首相にとっては最悪の日になった。彼の足下で大地が揺れている」とロンドンの王立防衛安全保障研究所(RUSI)のリビア専門家、ジャレル・ハルシャウィ氏は語った。

バティリー特使は、代議院として知られる議会、および主要な政治問題について発言権を持つ第二の協議機関である高等国家評議会に、選挙法を最終決定するよう働きかけてきた。

22日の国連安全保障理事会でのコメントで、バティリー氏は、主要な問題を解決するために「主要な利害関係者、またはその代表による」会議を招集する可能性を探っていると述べた。

リビアは2011年のNATOの介入による蜂起以来、平和も安全もほとんどなく、2014年には東部と西部の派閥に分裂した。2020年の停戦後、大規模な戦闘は一時停止したものの、主要な派閥指導者間の信頼関係はほとんどない。

多くのリビア国民は、政治指導者たちが永続的な和解や、長年にわたって維持してきた権威の座から彼ら自身を追い落とす可能性のある選挙にほとんど関心がないのではないかと疑っている。

「新暫定政府をめぐる交渉については、対抗勢力もそれに参加するメリットがあるので実現可能性がある。しかし、ひとたび暫定政権が誕生すれば、選挙へのインセンティブは消えてしまう。そして、バティリーにそれを制御する力はない」と、チャタムハウスのリビア研究者ティム・イートン氏は言う。

バティリー特使は、トリポリを拠点とする大統領評議会の議長、ムハンマド・アル・メンフィ氏と協力し、主要なプレイヤーを会議に参加させることを検討していると述べた。

メンフィ議長の他には、代議院のアギラ・サレハ氏、GNU首相のアブドゥルハミド・アル=ドバイバ、東部司令官のハリファ・ハフタル氏の名前が挙がっている。

ロイター

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