
11日午前3時15分ごろ、東京都世田谷区成城の元プロ野球ロッテ投手の村田兆治さん(72)宅で、「黒煙が上がっている」と119番があった。警視庁成城署によると、村田さんは病院に搬送されたが間もなく死亡が確認された。同署は火災の詳しい原因を調べている。
同署などによると、出火したのは2階建ての住宅で、2階部分約40平方メートルを焼き、午前6時50分ごろに鎮火した。村田さんは出火時、2階に一人でいたといい、死因は一酸化炭素中毒とみられる。
火元は2階のリビングとみられ、村田さんは近くの小部屋で、座った状態で見つかった。部屋着姿で、やけどなどの目立った外傷はなかった。寝室は別の階にあり、外部から侵入の形跡は確認されていないという。 現場は小田急線成城学園前駅から北に約1.3キロの住宅街。
村田さんは広島県出身で、福山電波工高(現・近大広島高福山)から1968年にドラフト1位で東京オリオンズ(現・千葉ロッテマリーンズ)に入団した。「マサカリ投法」で知られ、日曜日に登板して勝利を重ねたことから「サンデー兆治」の異名を取った。通算215勝を挙げ90年に引退。その後、野球解説者やコーチとして活動し、2005年に野球殿堂入りした。
村田さんは今年9月、羽田空港の保安検査場で女性検査員の肩を押したなどとして暴行容疑で警視庁に現行犯逮捕され、2日後に釈放されていた。
時事通信